2004.12.03

ケンコーコム、医薬品のネット販売推進の協議会を設立 広告規制の明確化も求め、内閣府に要望書を提出

 インターネットでは、胃腸薬や水虫薬は売ってもいいが、カゼ薬や頭痛薬はダメ−−。ネットを介した通信販売が急成長する中、こうした規制の見直しを求める動きが出てきた。

 健康関連の通販サイト「ケンコーコム」を運営する、ケンコーコム(東京都港区)は、インターネットを介した医薬品や健康食品の販売に関する規制緩和や広告表現の明確化を求める「健康関連EC協議会」(仮称)を設立、11月17日に要望書を内閣府に提出した。

 インターネットであれ紙のカタログであれ、通信販売で販売できる医薬品には制限がある。「医薬品は薬剤師などによる対面販売が原則」とする1988年に旧厚生省が出した通知によるもの。通信販売では効果効能、副作用、使用上の注意といった説明が十分にできず、「対面販売の趣旨が確保されないおそれがある」として、一部を除きネット販売が公には認められていない。

 とはいえ、インターネットで医薬品を販売するいわゆるネット薬局は「少なくとも国内に100以上ある」といわれる。

 「紙のカタログしか存在しない時代に作られた規制が、今も生き続けている」とケンコーコムの後藤玄利社長は疑問を投げかける。

 同社は、健康食品を中心に約3万3000点の商品を販売する健康関連最大手の通販サイトを運営。カゼ薬や解熱鎮痛薬もネット販売しているため、県から指導を何度か受けているが、「販売は今後も続ける」(後藤社長)としている。

 「リアルな店舗(一般の薬局・薬店)で売るのは安全で、バーチャルなネット薬局が安全ではないと言いきれるのだろうか」と後藤社長。確かに、薬局・薬店の店頭で、十分な説明がないまま医薬品が販売されているのは事実だ。

 「ケンコーコムでは、所属する薬剤師がメールなどで利用者の相談に応じている。また、市販後に判明した医薬品の副作用情報は、リアルな店舗では誰に販売したかが分からないため、購入者に周知徹底できない。ネットなら、購入者全員にメールで連絡が可能だ」(後藤社長)。

 ネットの利便性を生かしつつ、医薬品や健康食品を消費者が安全で便利に購入できる環境整備を求めたいという。

 また、健康食品のインターネット販売の広告表現に関する規制の明確化も求めている。

 健康食品は、効果効能を表現する広告が禁じられているが、どんな表現なら可能なかはあいまい。現実には、禁じられている効果効能をネット上でうたったり、行き過ぎた表現も目立つ。

 「ネット通販業界の信頼性を高めるためにも、業界側もしっかり対応していかなければ」と後藤社長。

 現在、協議会の趣旨に賛同するネット通販業者やショッピングモール運営業者の参加を募っている。問い合わせや申し込みは、健康関連EC協議会(仮称)(ケンコーコム株式会社内 MAIL:naka@kenko.com TEL:03-3584-4138 担当:中郁乃)へ。(小山千穂、日経ヘルス


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