2004.11.29

抗生物質適正使用キャンペーンでベルギーの国内販売量3〜7%減少を実現

 ウイルス性疾患が大半を占めるインフルエンザ様疾患に対して多くの医師が「念のため」「患者が投薬を希望するから」などの理由で抗生物質を処方している。ベルギーでは2000-2001年と2001-2002年の2シーズンにわたって抗生物質の過剰使用と誤使用を防ぐ一大キャンペーンを実施した結果、期間中の抗生物質の販売量が3.4〜6.5%減少した。米国医師会のJournal of American Medical Association誌2004年11月24日号で、ベルギーFederal Public Service for Health Security of the Food Chain and EnvironmentのIsabelle Bauraind氏がリサーチレターとして報告した。

 ベルギーでは、2000-2001年と2001-2002年シーズンの2回、12〜2月の3カ月間に抗生物質についてのキャンペーンを実施、冊子やポスター、ゴールデンタイムのテレビのスポットCM、インターネットなどを通じて啓蒙活動を展開した。その結果、インフルエンザ様疾患の流行状況で調整した抗生物質の販売量は2000-2001年シーズンには6.5%(P<0.05)、2001-2002年シーズンについては3.4%(N.S.)減少した。

 日本でも、小児科関連学会などで、小児科医が抗生物質の使用低減に努めたところ、その地域における耐性菌の比率が顕著に減少したという報告がある。半面、小児科開業医からは、「風邪をひいた子どもに対して全く薬を出さないと親が不信感をいだき、簡単に他院に移ってしまう」という声もあり、自治体や国、医師会などによる地道な教育、啓蒙活動が必要になりそうだ。

 本論文の原題は、「Association Between Antibiotic Sales and Public Campaigns for Their Appropriate Use」。アブストラクトはなく、全文の無料での閲読はできない。(中沢真也)

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