2004.11.22

急性偏頭痛へのメトクロプラミドの非経口投与は痛みの軽減にも有効

 英米加の研究者らは、制吐剤として長く用いられている塩酸メトクロプラミドを成人の急性偏頭痛患者に非経口投与した無作為割付比較臨床試験のメタ分析を行い、その有効性を調べた。詳細はBritish Medical Journal誌電子版に11月18日に報告された。

 偏頭痛は成人に広く見られる病気だが、原因は明らかではない。最良の治療についても意見の一致はない。現時点では、スマトリプタン、ジヒドロエルゴタミン、エルゴタミン、クロルプロマジン、プロクロルペラジンなどの使用が推奨されている。

 一方、メトクロプラミドは以前から、偏頭痛に付随する吐き気の管理に用いられてきた。が、制吐作用に加えて、他の鎮痛剤の吸収を高める可能性も示されており、また、この製品を投与された偏頭痛患者に痛みの軽減が見られたという報告もある。さらにドーパミン・アンタゴニスト作用も示され、偏頭痛に対する単剤投与が有効と考えられた。

 研究者らは、各種データベースから計655人の患者を対象とした13件の臨床試験
を選出、メタ分析を行った。メトクロプラミド単剤と偽薬の効果を比較した試験は3件で、偏頭痛の痛みの有意な減少(オッズ比2.84)が示された。他剤と併用した試験は均一性に乏しく、統計学的な評価は難しかったが、メトクロプラミドを含む治療は、痛み、吐き気、再発などを抑える他の薬剤を使った場合と同等か、より有効だった。

 今回分析の対象となった臨床試験では、一般的な急性偏頭痛治療薬との比較が十分に行われておらず、他の薬剤の方が効果が高い可能性は残る。が、得られた結果は、メトクロラミドが、偏頭痛の痛みに対する有効な治療を示した。また、他剤との併用も有効が示唆された。制吐効果は他の制吐剤より少ない可能性もあるが、鎮痛作用も持つメトクロプラミドは、急性片頭痛に対する救急治療における第一選択薬の1つと考えるべきだろう。

 原題は「Parenteral metoclopramide for acute migraine: meta-analysis of randomised controlled trials」、全文がこちら(PDFファイル)で閲覧できる。(大西淳子、フリーライター)

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