2004.11.18

【続報】香港で発生した原因不明の呼吸器疾患流行、7検体中3検体からパラインフルエンザウイルスを検出

 香港で発生した原因不明の呼吸器疾患流行で衛生当局(Centre for Health Protection)は11月18日、7検体中3検体からパラインフルエンザウイルスを検出したことを公表した。ほかに呼吸器系病原体は見つからなかったという。他の検体についても現在、検査が続いている。昨年のアジアを中心にしたSRASの流行後、新たにトリインフルエンザの感染が拡大したこともあって、今回の呼吸器疾患の流行で新型インフルエンザの発生を懸念する向きもあっただけに、ひとまず落ち着きを取り戻しそうだ。

 患者数は、18日午前10時現在、男児19人、女児13人で、年齢は4歳〜17歳。このうち、2人に発熱がみられる。

 パラインフルエンザウイルスは、感冒からインフルエンザ様肺炎まで多数の呼吸器疾患を引き起こし、中でも熱性クループ(急性喉頭気管気管支炎)が最も一般的で重篤な症状だという。パラミクソウイルス1型、2型、3型、および4型がある。これらの型は構造的、生物学的に類似しており、交差反応抗体応答によって証明されるように共通の抗原を有している。しかし、重篤度の異なる疾病を引き起こす傾向がある。

 小児で発症した場合は、同じ年齢層に起こるインフルエンザなど呼吸器ウイルス感染症と臨床的には区別できない。潜伏期は様々で、感染源のウイルスによってある程度異なる。発病は発熱と中等度の鼻感冒が特徴。倦怠感の強さは発熱の程度に直接関係するという。多くのケースで体温は38℃を超えないが、40℃に数回達するケースもある。熱はすぐに下がるか、2〜3日続く。患者によっては,特に気道下部に病変を生じる患者では、1週間以上続く発熱が1回以上再発することもあるという。

 通常、中等度の咽頭痛と乾性咳嗽が疾患の初期に生じる。嗄声とクループが多くの症例で著明。このクループは小児のパラインフルエンザウイルス感染で最も重篤かつ危険な症状で、しばしば入院を必要とする。(三和護)

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