2004.11.18

女性にとって不快な男性の体臭をアンズ種子抽出エキスが抑制、ライオンが確認

 ライオンは11月17日、女性にとって不快な男性の体臭の原因物質が、揮発性ステロイドの一種である「アンドロステノン」であり、鎮静・鎮咳薬として漢方で古くから用いられてきた「キョウニンエキス」にこのアンドロステノンの発生を抑える効果があると発表した。同社ではこの研究を基に開発した男性用制汗デオドラント剤を2005年春をめどに商品化する予定だ。研究成果の詳細は、11月25日に介さされる日本化粧品技術者会研究討論会で発表する。

 同社が20〜30歳代の男女104人に対して聞き取り調査を実施したところ、男性が女性の体臭を不快に思ったことがある経験は15%だったのに対し、女性は全員が男性の体臭を不快に感じたことがあることが分かった。

 さらに20〜30歳代の男女が7時間着用したTシャツに対する反応を見るテストを実施したところ、男女とも男性の着用したTシャツの臭気が強いと判定し、女性の方が、男性の着用したTシャツの臭気をより不快と評価した。

 女性に不快感を与える原因物質として特定されたのは、「アンドロステノン」と呼ばれる物質。男性の腋窩に存在する類似の臭気物質であるアンドロステロン、アンドロスタジエノールと比較したところ、アンドロステノンだけが、臭気の不快度が男女で有意に異なり、女性にとって特に不快な臭気の原因物質であると推定された。

 アンドロステノンは、腋窩のアポクリン腺から分泌されるアンドロステロン硫酸塩が皮膚常在菌によって分解されることで発生する。ライオンが実験系を使ってアンドロステノンの生成を抑制する物質を植物成分から探した結果、アンズ種子の抽出物であるキョウニンエキスに強い抑制効果があることを確認した。キョウニンエキスは皮膚常在菌によるアンドロステロン硫酸塩の代謝を抑制する作用があるという。

 アンドロステノンは汗と混ざることで臭気が増強するほか、他の体臭成分の臭気や不快度を増強する“悪玉”であることも確認できたという。ヒートアイランド現象や温暖化による都会の気温上昇や、空調の普及による公共スペースの密室化が進むなか、「男くささ」はもはや好印象を示す言葉ではなくなったようだ。

 ライオンのプレスリリースはこちらまで。(中沢真也)

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