2004.11.17

小野薬品、米Merck社と遅延性嘔吐抑制剤など3剤の導入・導出契約を締結

 小野薬品工業はこのほど、米Merck社との間で、脳梗塞急性期治療薬の導出と、経口糖尿病治療薬、および癌化学療法に伴う遅延性悪心・嘔吐治療薬の導入について、11月9日付けでライセンス契約を締結したと発表した。

 導出するのは、小野薬品が創製し、国内外で開発を進めている脳梗塞急性期治療薬「プログリア注」(一般名、開発コードはONO-2506)で、Merck社に日本、台湾、韓国を除く全世界におけるプログリアとバックアップ化合物開発・販売の独占ライセンスを供与する。プログリアは脳梗塞症状の発症から投与開始までの時間が長くなっても高い治療効果を持つ可能性があるほか、血液の凝固線溶系に作用しないため、脳出血を引き起こさないと考えられるという。導出に当たり小野薬品はMerck社から契約一時金と、開発の段階に応じたマイルストン金、製品化後は売上高に応じたロイヤリティを受け取る。

 一方、小野薬品が導入する経口糖尿病治療薬「MK-0431」(開発コード)はMerck社が創製したジペプチジルペプチターゼIV阻害薬で、低血糖や体重増加の可能性が少なく、食後過血糖の改善を期待できるという。海外では第3相臨床試験、国内では万有製薬による第2相臨床試験段階にある。今後、小野薬品は万有製薬と共同で開発・販売を行うという。

 同じく小野薬品が導入する「アプレピタント」(一般名:開発コードはMK-0869)は癌化学療法に伴う遅延性悪心・嘔吐治療薬で、米国など20カ国以上で既に発売されている。日本では既に第1相臨床試験を終了しており、今後、小野薬品が開発を引き継ぐ。

 MK-0431とアプレピタントの導入について、小野薬品は製品化後には売上高に応じたロイヤリティをMerck社に支払うが、契約一時金とマイルストン金の支払いは行わない。支払いが発生しない理由については「公表できない」(小野薬品)としている。

 小野薬品のプレスリリースはこちらで参照できる。(中沢真也)

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