2004.11.16

たった1本でも喫煙したことのある子どもは、喫煙者になりやすい

 たった1本でも喫煙したことのある子どもは、喫煙する大人になりやすい−−。米国ノースカロライナで行われた8年間の前向き調査は、子どもたちの喫煙防止の重要性を改めて訴える結果となった。Pacific Institute for Research and EvaluationのChristine Jackson氏らが、Archives of Pediatric and Adolescent Medicine誌2004年11月号で報告した。

 研究では、ノースカロライナの868人の子供たちを対象に、8歳から10歳まで追跡し、この間の喫煙経験を把握した。その上で、子どもたちが17歳になったときに電話インタビューを行い、その時点での喫煙状況を調査し、子どものころの喫煙経験との関連を明らかにした。

 子どものころの調査は1994年、1995年、1996年のそれぞれ2月〜4月にかけて行った。737人のデータを確保し、その後、17歳になった時点で電話インタビューを試みた。最終的にインタビューで喫煙状況を把握できたのは594人だった。

 結果は、8歳から10歳という幼い年齢で喫煙を経験すると、習慣的喫煙者になりやすいというものだった。たとえば、10歳までにたった1本でもタバコを吸ったことがある子どもたちでは、タバコを全く吸わなかった子どもたちと比べて、17歳時点で喫煙者だった人が2倍も多かった(オッズ比2.45、95%信頼区間1.58−3.82)。

 また、10歳までに2本から4本のタバコを吸ったことがある子どもたちでは、タバコを全く吸わなかった子どもたちと比べて、毎日喫煙する17歳になる人が3倍多いという結果となった(オッズ比3.45、95%信頼区間1.24−9.03)。5本以上吸ったことがある場合は、毎日喫煙する17歳になる人が4倍多くなった(オッズ比4.47、95%信頼区間1.29−15.84)。

 日本でも喫煙の低年齢化が問題となっている(関連トピックス)。タバコの害から幼い子どもたちの将来を守るためにも、周りの大人が取り組むべき課題は多いに違いない。

 この論文タイトルは、「Cigarette Consumption During Childhood and Persistence of Smoking Through Adolescence」、現在こちらで抄録を閲覧することができる。(三和護)

■ 関連トピックス ■
◆ 2004.3.30 こどものための「卒煙外来」から見えてくるもの
「はじめて吸ったのはいつか」に幼稚園との回答も

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