2004.11.09

【AHA2004速報】 生活習慣病も夫婦の共有財産? 夫がメタボリックシンドロームだと妻の発症リスクも大幅増

 街を歩く夫婦を観察すると、不思議なほど二人の体型が似ていることに気づく。食事や生活リズム、運動習慣、住環境などを共有する夫婦は、生活習慣病の罹患リスクも共有する可能性が高いことは容易に推察できる。4140組の夫婦の健診データを基にした韓国の大規模調査の結果、特に35歳以下の若夫婦では、夫がメタボリックシンドロームに罹患している場合、妻がメタボリックシンドロームであるリスクは一般女性の2倍弱と高いことが分かった。韓国Yonsei大学医学部予防医学科のHyeon Chang Kim氏(写真)が11月7日のポスターセッションで報告した。

 研究グループは1998年と2001年における韓国国民健康調査結果から、4140組の夫婦について解析した。メタボリックシンドロームは、肥満、高脂血、高血圧、高コレステロール血、高血糖などのうち3つ以上が合併している複合成人病の状態。Kim氏らはWHOの定義をアジア人向けに一部改変して解析を行った。

 解析の結果、夫がメタボリックシンドロームである場合に妻もメタボリックシンドロームであるリスクは、全年齢で見た場合、35%高いことが分かった。この傾向は若い夫婦ほど強く、35から49歳では35%増、50歳以上では25%増だったのに対し、35歳未満では89%増とほぼ2倍近く、若夫婦ほど生活習慣の共有度が高いことを示唆する結果になった。妻がメタボリックシンドロームである場合に夫がメタボリックシンドロームであるオッズ比は、逆の場合とほとんど変わりなかった。

 Kim氏は、遺伝的因子を排除して、生活習慣の影響だけを抽出する手段として、夫婦を対象とした調査の有益性を強調していた。ただし、個食化や夫婦の生活共有度の低下が指摘される日本では外乱要因も少なくなさそうだが。
(中沢真也)

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