2004.11.09

冠動脈疾患で高血圧症の人に対し、血圧コントロールで心房細動リスクを3分の1に削減

 冠動脈疾患で高血圧症の人に対し、適切な血圧コントロールを行うことで、心房細動リスクを3分の1にまで削減することができるようだ。これまで、高血圧が心房細動の危険因子であることは知られていたが、一方で高血圧の人に対する適切な血圧コントロールが、心房細動の予防につながることを示す研究結果はなかったという。11月7日のポスターセッションで、米Lown Cardiovascular研究所のYinong Young-Xu氏が発表した。

 Young-Xu氏らは、安定した冠動脈疾患の人で過去に高血圧症の診断を受けたことのある226人について、前向きに追跡調査を行った。血圧値は、追跡期間中の平均値を使った。被験者の平均年齢は68歳、79%が男性で、追跡期間は平均5年だった。

 追跡期間中、心房細動を発症したのは33人(15%)だった。これを元に血圧との関連を調べてみると、収縮期血圧を120mmHg未満に保つことで、心房細動の発症リスクは0.39倍(ハザード比:0.39、95%信頼区間:0.19〜0.98)に、また拡張期血圧を80mmHg未満に保つことで、同リスクは0.34倍(ハザード比:0.34、95%信頼区間:0.16〜0.72)にまで減少することがわかった。またサバイバル・モデルを用いて計算したところ、収縮期血圧が20mmHg上昇するごと
に、心房細動の発症リスクは1.71倍(ハザード比:1.71、95%信頼区間:1.03〜2.82)になるという。

 Young-Xu氏は、心房細動は効果的な治療法がないだけに、予防が重要であり、血圧コントロールによる予防効果が明らかになった意義は大きい、と話している。(アンドリュー・テンヘイブ、當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 内科系診療科をたらい回しにされ、最終的には… 医学と看護の交差点でケアを考える FBシェア数:30
  2. 白衣にネクタイ、する? しない? 中山祐次郎の「切って縫うニュース」 FBシェア数:40
  3. 今冬はインフルエンザワクチンには頼れません! 特集◎いつもと違う! 今冬のインフルエンザ《1》 FBシェア数:12
  4. TIAを見逃し後遺症 循環器科医の過失を認定 判例に学ぶ 医療トラブル回避術 FBシェア数:23
  5. 内科専攻医数、過去3年平均から21%も減少 人口10万人当たり最多は東京都の3.83人、最少は高知県の0.70人 FBシェア数:65
  6. 採血の上達に必要なモノとは!? 病院珍百景 FBシェア数:11
  7. 家畜に大量に使われるコリスチン、その対策は? 記者の眼 FBシェア数:44
  8. 2018年度診療報酬改定に向けた基本方針案 シリーズ◎2018診療・介護報酬同時改定 FBシェア数:72
  9. 叱られた時のヘコみ度 病院珍百景 FBシェア数:21
  10. インフルエンザ迅速検査は必須? 医師1000人に聞きました FBシェア数:1