2004.11.04

【ピックアップ】日本の小児の高血圧判定基準、現実にそぐわない可能性

 高血圧治療ガイドライン2000年版による日本人小児の高血圧判定基準(表)は、現実にそぐわないとする発表があった。10月の日本高血圧学会で、新潟大学の菊池透氏が一般口演で報告した。



 判定基準は「既知の報告平均値+2SD」に基づいて作成されているため、2から3%は高血圧と判定されることが予測されている。しかし、実際に高血圧と判定されるのは1%前後しかないという。また、小児期の血圧は年齢に相関するにもかかわらず、現在の判定基準では、小学校低学年(1〜3年)、小学校高学年(4〜6年)、中学校(1〜3年)の各年齢層でそれぞれ同じ基準値となっており、年齢との相関を考慮したものになっていない。

 そこで菊池氏らの研究グループは、血圧健診のデータをもとに、こうした判定基準の問題点を検証した。

 対象は、新潟県見附市の「いきいき健康づくり事業」の一環として行われた血圧健診の受診者で、小学生4375人(男子2156人、女子2219人)、中学生1905人(男子903人、女子1002人)。

 血圧は、右上腕周囲長を計測し、その40%以上の幅のカフを使ってDianmap型自動血圧計で測定した。座位で3回連続で測定し3回目を記録した。

 分析では、男女別学年ごとに90パーセンタイル値、+2SD値を算出し、現在の基準値と比較検討した。同時に、現在の基準値で判定した正常高値血圧、高血圧の頻度を計算した。



 その結果、90パーセンタイル値、+2SD値ともに、低学年ほど判定基準より低い傾向がうかがわれた(表)。同一の基準値である学年をみても、低学年ほど基準との差が大きかった。

 これらの結果から研究グループは、「学年ごとの基準値の作成など、判定基準の再検討が必要」と結論付けた。(三和護)




Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. レーシックの欠点補う近視矯正手術SMILE リポート◎第三の視力矯正手術の実力は? FBシェア数:255
  2. ドラマ「コード・ブルー」が始まったけど… 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:430
  3. 怒りのピーク「7秒間」を制する極意 太田加世の「看護マネジメント力を磨こう」 FBシェア数:35
  4. 「棒」摘出を巡る、一生忘れられないある体験 小林米幸の外国人医療奮闘記 FBシェア数:6
  5. 外勤で手を抜いてない? 研修医のための人生ライフ向上塾! FBシェア数:15
  6. 医者だとバレたくない うさコメント! FBシェア数:17
  7. 日本病院会認定の「病院総合医」来春から養成 卒後6年以上の医師を対象、研修期間は原則2年 FBシェア数:90
  8. シャンプー、ゲル…頭部乾癬用薬の新剤形が続々 トレンド◎患者の利便性向上や副作用の軽減に期待 FBシェア数:67
  9. 職員が2グループに分裂、退職相次ぐ事態に 榊原陽子のクリニック覆面調査ルポ FBシェア数:51
  10. やっぱり必要、診療情報提供書 新井翔の「I love 在宅」 FBシェア数:46