2004.10.25

【日本高血圧学会速報】 終了目前のJATOSで中間報告、脳心腎合併症の発症率は20.9例/1000例・年

 10月7日のKeynoteセッション1「介入試験」において、超高齢者を対象にわが国で進行中の介入試験、JATOS(The Japanese Trial to Assess Optimal Bolld Pressure in Elderly Hypertensive Patients)の中間報告が、横浜船員保険病院内科の石井當男氏により報告された。

 JATOSは高齢者の至適降圧目標値を明らかにすべく、わが国で行われている無作為化試験である。65〜85歳で収縮期血圧160mmHg以上の高血圧例を対象に、降圧目標を「140mmHg未満」にした場合と「160mmHg未満140mmHg」にした場合の脳心腎合併症の発症率が比較される。PROBE方式が採用されており、治療はオープンラベルで行い、治療群を知らされていないグループが評価判定を行う。

 現在「140mmHg未満」群に2165例、「160mmHg未満」群に2155例が割り付けられ追跡が行われている。平均年齢は74歳と高く、試験開始時の血圧は172/89mmHgだった。

 開始1年後、目標血圧に達していたのは「140mmHg未満」群の59.5%、「160mmHg未満」群の67.4%で、両群間の血圧の差は7.2/2.4mmHg(p<0.001)となっていた。

 また、昨年8月の時点で87例が脳心腎合併症をきたしており、発症率は20.9例/1000例・年となるという。「諸外国の試験に比べ対象が高齢であるにもかかわらず、発症率はさほど高くない」と石井氏は述べた。また死亡率も1.7例/1000例・年と低値だった(平均61.5歳を対象としたHOTスタディでは8.3/1000例・年)。

 本試験、本年末には終了予定とのことである。

(宇津貴史、医学レポーター)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

「高血圧治療に関する調査 2004」 ご協力のお願い

 大規模臨床試験「ALLHAT」の発表以降、米国や欧州で高血圧治療のガイドラインが見直され、日本でも2004年に新しいガイドラインが提示されるに至りました。これを受けMedWaveでは今年も高血圧治療の「今」を明らかにする「高血圧治療に関する調査 2004」を実施しています。
アンケートは以下のページからどうぞ。
http://medical.nikkeibp.co.jp/MED/doctor25.html

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 「102歳Asystole」に思うこと 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:33
  2. 医師・医学生の不祥事報道を目にする度に… 東謙二の「“虎”の病院経営日記」 FBシェア数:21
  3. 中国で流行拡大、家禽類の感染まん延が原因か パンデミックに挑む:トピックス FBシェア数:141
  4. 『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017』最終案… リポート◎冠動脈疾患の発症を重視した動脈硬化治療の新指針 FBシェア数:264
  5. 株式投資なんてギャンブルでしょ…は誤解! Dr.Kの「医師のためのバリュー投資戦術」 FBシェア数:2
  6. 採用面接に妻同席、空気を一変させたある一言 医師ヘッドハンティングの舞台裏 FBシェア数:13
  7. 「入局は決めたけど、やりたいことはありません」 研修医のための人生ライフ向上塾! FBシェア数:0
  8. 70歳女性。咽頭痛 日経メディクイズ●救急 FBシェア数:1
  9. 58歳男性。口唇の皮疹 日経メディクイズ●皮膚 FBシェア数:0
  10. 週刊誌の「薬を飲むな!」に自らの服薬指導の危うさ… Inside Outside FBシェア数:43