2004.10.22

COX-2阻害薬は従来のNSAIDに比べ、PPIの服用リスクが約3分の2に減少

 関節リウマチまたは変形性関節症の人が、COX-2阻害薬を服用すると、従来のNSAIDを服用した場合に比べ、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の服用リスクがおよそ3分の2に減少するようだ。これは、米National Databank for Rheumatic DiseasesのFrederick Wolfe氏が、10月20日のポスターセッションで発表した。米国では、PPIを胃腸症状や胃潰瘍などの治療と予防の目的で処方していることから、COX-2阻害薬の胃腸への影響が、従来のNSAIDよりも少ない可能性が推測できる。

 Wolfe氏らは、関節リウマチまたは変形性関節症の患者、計9230人について、3年間追跡した。被験者は全て、試験開始時点ではPPIを服用していなかった。

 年齢や性別、COX-2服用者の選択バイアスなどについては、補正を行った。その結果、関節リウマチと変形性関節症全体で見てみると、COX-2以外のNSAIDを服用している人は、COX-2を服用している人に比べ、PPIの服用リスクは1.45(95%信頼区間:1.22〜1.72)倍に増えた。関節リウマチのみについて見てみると、この値は1.58(同:1.31〜1.91)倍だった。

 また、関節リウマチと変形性関節症全体で、COX-2を服用している人はNSAIDを全く服用していない人にくらべ、PPIの服用リスクは1.27(同:1.10〜1.48)倍だった。一方、COX-2以外のNSAID服用者は、NSAIDを全く服用していない人に比べ、同リスクは1.88(同:1.59〜2.21)倍にも上った。

 研究グループは、従来のNSAIDもCOX-2阻害薬も、共にPPIの処方を促すものの、COX-2阻害薬の方がその傾向が弱いようだ、と結論付けた。
(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 患者が増えない… 院長が突き止めた原因とは 診療所経営駆け込み寺 FBシェア数:1
  2. 「運転禁止薬」の運転一律規制はおかしい 学会トピック◎第8回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 FBシェア数:389
  3. いつまでも症状が長引く感染性腸炎の正体 田中由佳里の「ハラワタの診かた」 FBシェア数:161
  4. ついに登場!希釈式自己血輸血 リポート◎自己血輸血に3つ目の柱、手術当日でも可能な新手法 FBシェア数:220
  5. 70歳男性。主訴:全身の掻痒感と褐色尿 総合内科BASICドリル FBシェア数:1
  6. オペ室マジック 病院珍百景 FBシェア数:0
  7. 便潜血陽性者は早めに内視鏡検査受けるべき JAMA誌から FBシェア数:100
  8. 「酸味が嫌い」な患者のBMIとHbA1cは高い 学会トピック◎第60回日本糖尿病学会年次学術集会 FBシェア数:9
  9. エレベーター横のモニターが医師の事務負担減 特集◎医師こそ働き方改革を《事例−1》 FBシェア数:165
  10. 一期一会の患者でも経過に注目してみよう! 画像診断大国の若手医師へ FBシェア数:33