2004.10.22

大規模疫学研究が成長パターンと乳ガン・リスクの関係を示す

 成人女性の身長と肥満度指数(BMI)が、乳ガン・リスクに関係することは知られている。だが、出生児体重に代表される胎内での成長パターンまたは小児期および青年期の成長が、リスクに関係するかどうかは不明だ。この点を明らかにするために、デンマークの研究者らは、学校で行われた身体測定の記録という膨大なデータ・コレクションを用いた。詳細は New England Journal of Medicine誌10月14日号に報告された。

 研究者たちは、1930〜1975年に誕生し、Copenhagen市内の学校に通ったデンマーク人女性117415人を対象に、種々の要因と乳ガン・リスクの関係を評価した。対象となったのは、学校に保管されていた記録の中の毎年の身長と体重、および初潮年齢と、親が申告した出生体重、そして戸籍に記載された第一子出産年齢、出産児数、さらにデンマーク・ガン登録から得たそれらの人々の乳ガン発症状況などのデータだ。

 333万3359人−年の追跡の間に、3340人が乳ガンと診断された。分析の結果、出生時体重が重い場合の寄与危険度は7%(体重4.0キロなら2.5キロを1としたときの相対リスクは1.17)、14歳時での高身長の寄与危険度は15%(151.1cmを1.0としたとき167.6cmなら相対リスク1.51)、14歳時の低BMIの寄与危険度は15%、早期に成長がピークに到達した場合の寄与危険度は9%(10.4歳を1.0としたとき11.3歳が相対リスク1.04で最高、それ以降の相対リスクは1.0未満)となり、これらが独立したリスク因子であることが判明した。8歳時の高身長(相対リスク1.11)と、8〜14歳の間の身長のより大きな伸び(同1.17)もまた、乳ガンに関連していた。それ以外の因子は関係が見い出されなかった。

 論文の原題は「Growth Patterns and the Risk of Breast Cancer in Women」、概要はこちらで閲覧できる。
(大西淳子、医学ジャーナリスト)

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