2004.10.21

肺炎による入院リスクの増加、生物学的製剤よりプレドニゾンで高く

 関節リウマチ治療薬のうち、肺炎による入院リスクの増加は、生物学的製剤よりプレドニゾンで高いことが分かった。米国の関節リウマチ患者約1万6000人を対象にした調査によると、関節リウマチ治療薬のうちプレドニゾンとインフリキシマブ、レフルノミドで肺炎による入院リスクの増加が見られたが、その増加率は、生物学的製剤ではないコルチコステロイドのプレドニゾンが最も高かった。これは、米National Data Bank for Rheumatic DiseasesのFrederick Wolfe氏が、10月20日の一般口演で発表した。

 Wolfe氏は、米国の関節リウマチ患者1万5979人について、3万1586患者・年、最長4年間に渡り追跡調査した。患者の平均年齢は61.9歳、男性が22.8%、診断を受けてからの期間は平均15.9年だった。日常生活動作(ADL)スケールのHAQ(Health Assessment Questionnaire)は、平均1.12だった。なお、肺疾患の病歴のある人は、分析の対象から除いた。

 その結果、関節リウマチ患者の肺炎による入院リスク増加が見られたのは、プレドニゾン(ハザード比1.82、95%信頼区間:1.53〜2.16)、インフリキシマブ(同1.51、同:1.27〜1.80)、レフルノミド(同1.42、同:1.17〜1.73)だった。また、メトトレキサートとエタナーセプトは共に、増加が見られなかった。

 Wolfe氏は、「生物学的製剤による肺炎リスクの増加を懸念する傾向が強いものの、より広く使われているプレドニゾンの方が同リスクは高く、そちらにより注意を向けるべきだろう」とコメントした。
(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. インフルエンザ脳症で30代患者死亡、今季2例目 インフルエンザ診療Next:トピックス FBシェア数:276
  2. 「2025年」大予測! 医療改革は成功?失敗? 日経ヘルスケアon the web FBシェア数:2
  3. 2018年度ダブル改定で「看取り」の解釈が拡大 記者の眼 FBシェア数:230
  4. 他界した弟に導かれて医師の道へ 人物ルポ■奄美群島の産婦人科医療に挑む小田切幸平氏 FBシェア数:145
  5. 神になりたかった男 徳田虎雄 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:237
  6. 外傷性気胸に胸腔ドレナージは要らない? Dr.倉原の呼吸器論文あれこれ FBシェア数:155
  7. 「人生の最終段階に関するGL」改訂へ 3月末までの改訂予定で、厚労省がたたき台を提示 FBシェア数:2
  8. 主訴<腰痛>での救急搬送で見逃せない疾患は? 患者到着前から始まるエマージェンシー臨床推論 FBシェア数:21
  9. 民間の医療保険? そんなの入る必要ありません Dr.Kの「医師のためのバリュー投資戦術」 FBシェア数:22
  10. サイトメガロウイルスのDNA検査薬が保険収載 新生児の尿で検査可能、既存の抗体薬に比べて高感度 FBシェア数:4
医師と医学研究者におすすめの英文校正