2004.10.21

【米国リウマチ学会速報】 関節リウマチ患者へのリツキシマブ投与が、長期の臨床効果を証明

 関節リウマチ患者に対し、抗CD20モノクローナル抗体のリツキシマブを、メトトレキサートと併用することで、長期の臨床的改善が見られることがわかった。治療開始後24週と48週の時点において、臨床的改善が有意であることは既に発表済みだが、今回は、治療開始2年後の追跡結果が明らかになった。これは、英国Leeds General InfirmaryのP. Emery氏が、10月20日の一般口演で発表したもの。

 同試験の被験者は、関節リウマチの患者で、メトトレキサート(MTX)に対して適切な反応を示さなかった161人だった。関節リウマチの診断を受けてからの期間は平均10.4年と長く、関節リウマチの活動性を示す臨床的指標であるDAS (Disease Activity Score) 28の平均値も6.9と、症状も重かった。同試験は無作為化二重盲検だった。

 Emery氏らは被験者を4群に分け、MTXのみ、リツキシマブ(RTX)のみ、RTXとシクロホスファミド(CTX)、RTXとMTXをそれぞれ投与した。RTXは、いずれも治療開始第1日目と15日目にそれぞれ1g、静脈内投与し、その後の投与はなかった。また全群に対し、コルチコステロイドの17日投与を行った。

 104週間追跡した時点で残った被験者数は、MTX群が6人、RTX群が4人、RTXとCTX群が9人、RTXとMTX群が18人だった。ACRコアセットでACR70が6カ月以上持続した人の割合について見てみると、MTX単独投与の人では0%だったのに対し、RTXとMTX併用群では5%に上った。RTXとMTX併用群のACR70の平均持続期間は、109日だった。

 また、有意差は見られないものの、104週時点でACR50の割合は、MTX単独投与の人では11%だったのに対し、RTXとMTX併用群では21%、ACR20の割合は、MTX単独投与の人では14%だったのに対し、RTXとMTX併用群では34%だった。また、RTXを投与したいずれの群においても、重度の副作用の発生率の増加は見られなかった。

 Emery氏は、「2年間の最初に2回リツキシマブ投与を受けただけで、その後はメトトレキサートのみを服用した患者のうち、45%が、患者・医師ともに、2年間治療を変えずに維持したという点は、同レジメンによる治療の効果と安全性を支持する事実だ」とコメントした。
(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 非医師がタトゥーを彫るのは医師法違反か 弁護医師・田邉昇の『医と法の視点』 FBシェア数:67
  2. 酒を飲んで仕事!? 待機中の飲酒はアリなのか 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:188
  3. 11県で総合診療科研修プログラムの応募ゼロ 新専門医制度、初年度専攻医の一次登録を締め切る FBシェア数:136
  4. 昭和大学病院の「働き方改革」は成功するか シリーズ◎医師の「働き方改革」 FBシェア数:425
  5. 三十六回の手術の末 安楽死を選んだフロイト 病と歴史への招待 FBシェア数:137
  6. STEMをねらえ! Cadetto Special●女性医師の婚活事情 FBシェア数:18
  7. ここまで分かった! 2018診療報酬改定の中味 日経ヘルスケアon the web FBシェア数:19
  8. 抗認知症薬の使用・選択の5つの考え方 プライマリケア医のための認知症診療講座 FBシェア数:81
  9. 「胃癌予防目的での小児のピロリ除菌療法は推奨しな… 日本小児栄養消化器肝臓学会がガイドライン草案を公開 FBシェア数:11
  10. インスリンポンプは胸の谷間に入れるもの!? 緒方さやかの「米国NPの診察日記」 FBシェア数:215