2004.10.20

SLEの病態、黒人と白人で顕著な差、黒人は円柱状紅斑や脱毛、白人は光過敏などが多い

 全身性エリテマトーデス(SLE)の病態には大きな民族差があるようだ。米国のSLE患者に対する長期コホート研究のサブスタディとして、人種と病態の関連性を見た結果、黒人(論文中ではアフリカ系アメリカ人と記載)では円柱状紅斑や脱毛、肺高血圧などが白人の2倍と多く、一方、白人は黒人に対して光過敏症やループス性抗凝固因子が2.5倍から3倍多いなど、臓器損傷や皮膚症状など多彩な違いがあることが明らかになった。10月18日のポスターセッションA「SLEの病因1」で米Johns Hopkins大学のMichelle Petri氏らが報告した。

 Petri氏らは、平均46.5歳のSLE患者1441人を対象とした。人種構成は黒人39%、白人57%、アジア系3%、その他2%で93%が女性、教育レベルと収入で調整し、白人と黒人の病態比較を行った。

 その結果、黒人ではSLEによる臓器損傷のうち、腎不全が白人の1.51倍、肺高血圧が同じく2.13倍、肺線維症が2.3倍といずれも有意に多かった。また、黒人では円柱状(discoid)紅斑、脱毛、関節炎、たんぱく尿、貧血、白血球減少症などが白人に対して1.7〜3.1倍と有意に多く見られた。一方、白人では、蝶型紅斑や光過敏症、口腔内潰瘍、ループス性抗凝固因子、ドライアイなどが黒人に対して1.8〜3倍と多く、なかでも青色皮斑は14.3倍と極めて多かった。Petri氏は、黒人に多い臨床症状から見て、黒人に有意に多い臓器損傷が腎臓と肺だけなのは意外だったとしている。(中沢真也)

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