2004.10.20

抗RANKL抗体「AMG162」の閉経後投与で、骨密度と骨代謝の改善効果を確認

 抗RANKL(receptor activator of NF kappa B ligand)ヒトモノクロナール抗体で現在開発途上の「AMG162」について、閉経後女性に半年ごとに投与すると、骨密度と骨代謝を改善することが、無作為化プラセボ対照二重盲検試験で初めて明らかになった。RANKLが破骨細胞の活性化に関与していることは近年明らかになったため、AMG162が骨の損傷を予防する効果があるのではないかと、大きな期待が寄せられている。AMG162はまた、関節リウマチ患者における骨破壊の予防にも活用できると考えられており、今回の研究結果は朗報の一つと言えよう。これは、10月19日のプレナリセッションで、米Radiant ResearchのS.B.Cohen氏が発表した、AMG162の治験第2相の結果だ。

 Cohen氏らは、閉経後1年以上経過した80歳以下の女性411人を対象に、同試験を行った。被験者の平均年齢は63歳で、腰椎骨密度のTスコアは−4.0〜−1.8だった。ホルモン補充療法などの骨に関する治療は、少なくとも試験開始の前一定期間は行っていなかった。

 研究グループは被験者を9群に分け、AMG162を3カ月に1回6mg、14mg、30mgと、6カ月に1回14mg、60mg、100mg、210mg、またプラセボを、それぞれ投与した。残りの1群は、公開試験でアレンドロネイト70mgを週1回投与した。試験期間は12カ月だった。

 AMG162を6カ月に1回投与した群では、最短で72時間で骨代謝マーカーの血清CTX値が減少し、アレンドロネイト群よりも有意に低い状態を、14mg群では2カ月間、それ以外の群では4カ月間維持した(p<0.0001)。

 骨密度について試験開始後12カ月の時点で調べたところ、AMG162群は投与量の増加に伴って増え、腰椎で4〜7%、股関節部で2〜4%増加した。

 全ての群で最も多く見られた副作用は消化障害で、AMG162群では5%、アレンドロネイト群では20%、プラセボ群では4%だった。なお、抗AMG抗体が2人で出現したものの、その後消滅し、治療の効果に影響はなかったという。

 研究グループはまた、今回の結果から、AMG162のレジメンとして60mgの6カ月に1回投与が最も有効と考えた。Cohen氏は、「RANKLと破骨細胞との関連が、研究室レベルで発見されたのがわずか7〜8年前でありながら、既に治療薬としての開発がここまで進んでいるのは驚異的な事実だ」とコメントした。(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

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