2004.10.18

【米国リウマチ学会速報】 関節リウマチの年間医療費は骨関節症に比べ2倍、特に外来費用に大差

 関節リウマチにかかる年間の医療費は、骨関節症に比べ約2倍に上ることが分かった。この格差の主な原因は、医療費の4割を占める非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)以外の治療薬をはじめ、入院費用や外来費用がいずれもリウマチ治療は高くつく点にあるようだ。特にリウマチの外来費用は骨関節症の約4.5倍と、大差が見られた。10月16日のポスターセッションで、オーストリアMedical University of ViennaのC.D.Toma氏が発表した。

 Toma氏は、関節リウマチの患者483人と骨関節症の患者523人を対象に、選択的COX2阻害薬のバルデコキシブと、ジクロフェナクを比較した2つの無作為化試験を元に、医療費を算出した。実際にかかる外来・入院費用を始めとする医療費については、英国の国立医療サービスのデータを元に、英国ポンドで換算した。なお、両試験では、バルデコキシブ20mgを1日1回、ジフロフェナク75mgを1日2回投与した。

 その結果、関節リウマチ患者の年間医療費は1050ポンドだったのに対し、骨関節症は485ポンドと半分以下だった。医療費のうちNSAIDが占める割合は、それぞれ14%と27%、入院費用は27%と24%、外来は12%と6%、NSAID以外の治療薬は41%と40%だった。

 Toma氏はまた、関節リウマチ患者について、バルデコキシブとジクロフェナクを用いた場合のそれぞれの医療費についても算定した。その結果、バルデコキシブ群の年間医療費はジクロフェナク群に比べ、272.6ポンド安くなることがわかった。特に両群では入院費用に大きな差が見られ、バルデコキシブ群では137.5ポンドだったのに対し、ジクロフェナク群では410.1ポンドに上った。

 Toma氏は、「ジクロフェナク群では、胃腸症状などに関連した、関節リウマチとは直接関係のない原因による1日入院の患者が多く見られた」とコメントしている。(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. JCHO東京高輪病院で感染症内科医7人一斉退職 2017年4月から、ほぼ全科で土曜休診に FBシェア数:883
  2. 「20年目に給与1500万円」が目安? Cadetto Special●医者の値段 2017 FBシェア数:0
  3. 「今すぐ英語で診断書を書いて!」と言われたら 小林米幸の外国人医療奮闘記 FBシェア数:1
  4. アルツハイマー治療薬開発が進まない理由 理化学研究所神経蛋白制御研究チームシニア・チームリーダーの西道隆臣氏に聞く FBシェア数:204
  5. 「救急医にはアイデンティティーがない」の呪い 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:214
  6. 本当に怖い夜勤の話 病院珍百景 FBシェア数:0
  7. 検査結果を基に診断を考えるな! 石山貴章の「イチロー型医師になろう!」 FBシェア数:12
  8. なんでこんな検査を定期健診に入れている? 記者の眼 FBシェア数:238
  9. 大型マンション近くでも埋まらない医療モール その開業、本当に大丈夫ですか? FBシェア数:1
  10. 典型画像が見えない敵、膵炎を除外するな! 医師の知らない?検査の話 FBシェア数:25