2004.10.18

個人の趣向を尊重する身体機能評価VLA、従来のHAQより感受性が高い可能性

 個人の趣向を尊重する新しい身体機能評価スケール「VLA」(Valued Life Activities)は、従来の日常生活動作(ADL)スケールであるHAQ(Health Assessment Questionnaire)に比べ、慢性関節リウマチなどによる身体機能の低下に対し、より感受性が高い可能性があるようだ。10月16日の「関節炎の社会的・精神的インパクト」と題するセッションで、米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校のPatricia Katz氏が発表した。

 VLAとは、生活に必要な基本動作のほかに、個人が尊重したり楽しみで行っている活動も含み、広く身体機能を評価するスケール。VLAの質問項目は、寝起きなどの最も基本的な日常動作、家事や食事の支度といった役割などとして決まって行う動作、友人との外出やボランティア活動など自分の楽しみで行う動作の、3分野に分類できる。

 Katz氏は、関節リウマチの患者を対象に、VLAの質問項目について、動作の困難の程度を質問するだけでなく、痛みなどによってその動作を制限するようになったかどうかや、より時間がかかるようになったかどうかという質問も行い、スコアを比較した。なお、従来のADLスケールとして使われているHAQでは、動作について困難の程度しか質問していない。

 その結果、困難の程度のみを評価した場合には、最も基本的な日常動作のスコアは0.75だったが、動作の制限についての質問を加えるとそのスコアは1.07に、所要時間についての回答を加えるとスコアは1.17に増えた。また、食事の支度など決まって行う動作も同様に、同スコアはそれぞれ1.13、1.40、1.57と増え、自分の楽しみで行う動作も同じく、1.03、1.40、1.58と増えた。

 こうした結果からKatz氏は、VLAは従来のHAQよりも、身体機能評価の低下に関してより感受性が高く、関節リウマチなどの身体への影響も、早期に発見できる可能性があるとしている。(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

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