2004.10.08

【日本高血圧学会速報】 終了目前のJATOSで中間報告、脳心腎合併症の発症率は20.9例/1000例・年

 10月7日のKeynoteセッション1「介入試験」において、超高齢者を対象にわが国で進行中の介入試験、JATOS(The Japanese Trial to Assess Optimal Bolld Pressure in Elderly Hypertensive Patients)の中間報告が、横浜船員保険病院内科の石井當男氏により報告された。

 JATOSは高齢者の至適降圧目標値を明らかにすべく、わが国で行われている無作為化試験である。65〜85歳で収縮期血圧160mmHg以上の高血圧例を対象に、降圧目標を「140mmHg未満」にした場合と「160mmHg未満140mmHg」にした場合の脳心腎合併症の発症率が比較される。PROBE方式が採用されており、治療はオープンラベルで行い、治療群を知らされていないグループが評価判定を行う。

 現在「140mmHg未満」群に2165例、「160mmHg未満」群に2155例が割り付けられ追跡が行われている。平均年齢は74歳と高く、試験開始時の血圧は172/89mmHgだった。

 開始1年後、目標血圧に達していたのは「140mmHg未満」群の59.5%、「160mmHg未満」群の67.4%で、両群間の血圧の差は7.2/2.4mmHg(p<0.001)となっていた。

 また、昨年8月の時点で87例が脳心腎合併症をきたしており、発症率は20.9例/1000例・年となるという。「諸外国の試験に比べ対象が高齢であるにもかかわらず、発症率はさほど高くない」と石井氏は述べた。また死亡率も1.7例/1000例・年と低値だった(平均61.5歳を対象としたHOTスタディでは8.3/1000例・年)。

 本試験、本年末には終了予定とのことである。

(宇津貴史、医学レポーター)

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