2004.10.04

痴呆症医療の実態明らかに、約8割の開業医が痴呆症の診察経験を持つ

 約8割の開業医が痴呆症の診察経験を持つ−−。こんな痴呆症医療の実態の一端が明らかになった。鳥取大学医学部脳保健学科生体制御学の研究チームが調査したもので、9月30日、日本痴呆学会で発表した。

 研究チームは、現在65歳以上の10人に1人が痴呆症という実態を踏まえ、今後も増加することが見込まれ痴呆症に対して、医療の最前線である開業医がどのような対応をしているのかを明らかにした。

 調査では、鳥取県西部のかかりつけ医(開業医)200人を対象に、アンケート調査を実施。約60%の回答を得た。

 痴呆と思われる患者の有無を尋ねたところ、「あり」と回答したのは81%で大半の開業医が診療の経験があった。「ない」は19%。

 痴呆患者の年間受診数は、19人以下が大半だったが、月20人という回答も一部あった。

 診断面では「どのような患者を痴呆と考えるか」を尋ねているが、「物忘れを訴える」と回答したのが30%、「問題行動がある」が50%、「その他」が20%だった。また、関連で「痴呆症早期発見のための簡易スクリーニング機器があればよいと思うかどうか」を尋ねたところでは、78%の人が「はい」と回答した。

 診察の内容については、まず「痴呆患者をみつけた際に診察をするかどうか」を尋ねているが、「診察する」と回答した人が93%で、ほとんどすべての開業医が対応していた。

 さらに「(痴呆患者が)痴呆以外の病気(かぜ、肺炎など)で受診した際、加療するか」も尋ねたが、70%の開業医が「できるところまで治療する」と回答(複数回答)、かかりつけ医としての積極性がうかがえた。

 痴呆患者の受診経緯を尋ねた質問には、「自分で診察中に気づく」が37%、「家族からの依頼」が36%で拮抗していた。「院内のスタッフから」が12%、「他施設より紹介」が9%、「他科より紹介」が5%で続いた。

 なお、痴呆患者の家族からの相談を受けることがあるかどうかを尋ねたところでは、85%が「ある」と回答した。その一方で、49%と約半数の医師が家族への指導で困った経験があることも明らかになった。(三和護)

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