2004.09.30

医療計画の見直しに向けて第一歩、厚労省検討会が報告書を公表

 かねてから、病院の新規参入を拒む制度として悪評高かった医療計画が見直しに向けて第一歩を踏み出した。厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」のワーキンググループ(座長・尾形裕也九州大学大学院教授)は9月24日、医療計画制度の見直しを求める報告書をまとめ、一般、療養病床の基準病床数算出の計算式や医療計画上の各種特例の見直しを行う必要があると提言した。

 報告書では、「今後の医療計画のあり方」を示した上で、「当面取り組むべき課題」を提示した。「今後の医療計画のあり方」では、基準病床数の考え方に言及。

 規制改革の議論で廃止論があることを踏まえた上で、基準病床数を廃止する場合には最低限、1.入院の必要性を検証できる仕組みがある、2.入院が必要なくなった時点で、退院を促す仕組みがある、3.参入する医療機関の診療内容等の情報公開により患者の選択が促進され、医療の質向上と効率化が図られる、4.救急、へき地医療などについて、補助金や診療報酬評価などでサービス提供を保障、促進する仕組みがある−−の4条件が満たされている必要があるとした。

 「当面取り組むべき課題」で注目されるのが、基準病床数算出の計算式と特例の扱いだ。一般・療養病床の基準病床数については、現時点では一般・療養全体として1つの算定式で計算している。これを一般、療養それぞれにつき計算式を設けて必要な病床数を算出し、その合計数を基準病床数とする方法に変更すべきとした。

 これが実現すれば、例えば療養病床は過剰だが、一般病床は不足しているような圏域では一般病床の病院の新設が認められる可能性もある。

 同報告書は厚労省の「医療計画の見直し等に関する検討会」に提示され、同検討会で具体的な議論を進めていくことになる。
(千田敏之、日経ヘルスケア21

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