2004.09.29

タイでトリインフルエンザのヒト−ヒト感染の疑い、WHOが発表

 世界保健機関(WHO)は9月28日、タイでトリインフルエンザウイルス(H5N1)のヒト−ヒト感染の疑い例が発生していることを確認した。女児から母親へのH5N1感染の疑い例が発生した可能性について、ここ数日、通信社による報道が伝えられているが、タイ公衆衛生省が27日、公式に確認した。

 感染したと見られるのは11歳の女児とその母親で26歳の女性、母親の姉に当たる32歳の女性とその6歳の息子の計4人。このうち11歳の女児が最初に発症し、肺炎症状を呈して9月8日に死亡した。この女児はタイ北部のKamphaeng Phet県に母親の姉と住んでいた。女児の母親は首都バンコクに住んでいたが、女児の発症・入院後、死亡時まで看病した。この母親は9月20日に死亡した。32歳の母親の姉は現時点で入院中だが症状は安定しており、6歳の息子は入院したが回復しつつある。

 検査の結果、26歳の母親と32歳のその姉の2人はH5N1感染が確認された。6歳の男児については検査が進められている。しかし、初発と見られる女児については検体が得られておらず、感染は最終的には確認されていない。

 11歳の女児と32歳の伯母は死亡した鶏に接触したことが確認されているが、26歳の母親は鶏に触れた形跡がなく、当局は何らかの環境からの感染と、看護した女児からのヒト−ヒト感染の両方の可能性を指摘している。

 現在、医療関係者や地域住民に対する大規模な疫学的調査が進められているが現在までのところ、この一家以外の感染は確認されていない。WHOの国際インフルエンザサーベイランスネットワークでは、臨床検体を持ち帰り、H5N1ウイルスがヒト−ヒト感染性を獲得したかどうか、遺伝子レベルの確認を進めている。

 WHOのプレスリリースはこちらで閲覧できる。(中沢真也)


■ 参考図書 ■

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