2004.09.24

深部静脈血栓症の診断、D-ダイマー測定と疾病確率の推定を組み合わせれば超音波検査の必要性は低くなる

 米国の研究者たちが、深部静脈血栓症(DVT)の診断に、D-ダイマー測定法と臨床的な疾病確率の推定を組合わせて用いた臨床試験の系統的レビューを行い、これらの併用により、DVTではない患者を安全かつ有効に見分けることができると結論付けた。詳細はBritish Medical Journal電子版に9月21日に報告された。

 DVTの診断は難しい。この病気が疑われる外来患者の75%が、実際はDVTではないという。そこで、多くの医師が当初から血管超音波画像診断を行っている。しかし、コストと手間を減らし、より正確に診断するためには、シンプルだが陰性的中率が高い検査を併用し、DVTでない患者を最初に見分けることが大切だ。こうした目的で測定されるD-ダイマー値は、急性のDVTで上昇する。また、疾病確率ツールとしては、Wells氏らが作製した臨床診断の評価基準が有名だ。

 研究者らが文献データベースから厳選した12件の臨床試験では、明確な基準に基づいて疾病確率を「低」「中」「高」に分類し、また、D-ダイマー検査を実施していた。全ての患者に3カ月以上の追跡が行われた。結果を総合すると、感度がさほど高くない「SimpliRED」法でD-ダイマー値が正常、かつ疾病確率が「低」だった患者の3カ月以内の静脈血栓塞栓症発症率は0.5%、高感度の検査法を用いた場合には、D-ダイマー値は正常で疾病確率が「低」および「中」の患者の塞栓症発症率は0.4%だった。

 従って、これら条件に該当する患者は、安全かつ有効にDVTを否定でき、超
音波検査を省略できると研究者らは述べている。

 論文のタイトルは「Combined use of rapid d-dimer testing and estimation of clinical probability in the diagnosis of deep vein thrombosis: systematic review」、現在全文がこちら(PDFファイル)で閲覧できる。(大西淳子、医学ジャーナリスト)

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