2004.09.21

ハワイからの帰国者に細菌性赤痢目立つ−−感染症週報第36週から

 国立感染症研究所感染症情報センターが9月17日に公表した2004年第36週(8月30日〜9月5日)の感染症週報(感染症発生動向調査)によると、ハワイで感染したと見られる細菌性赤痢の発症者が9月9日現在で15人に達している。検出された原因菌はすべてソンネ菌(S.Sonnei)、発症時期は8月25〜27日に集中していた。現在、報告が多かった都道府県を中心に、疫学調査や分離菌株の遺伝子検査が実施されている。

 咽頭結膜熱の定点あたり報告数(1医療機関当たりの患者数)の全国平均値は、第29週の1.21をピークに7週連続して減少して0.34と3分の1を切った。2003年第16週から過去10年の同時期を上回る状況が続いていたが、36週になってようやく2003年の同時期の値を下回った。都道府県別では福井県(2.1)、長野県(1.0)、熊本県(0.9)が多い。

 腸管出血性大腸菌感染症は第31週以降、200例を超す状況が続いていたが、第36週は130例だった。都道府県別では兵庫県(13例)、東京都(12例)、大阪府(11例)などが多かった。

 感染性胃腸炎は第11週を年来のピークに第33週まで減少傾向にあったが、第34週以降、微増している。過去5年の同時期と比較すると多めに推移している。例年、30〜40週に底を打った後、年末に向けて報告数が急増する傾向にある。都道府県別では福井県(6.6)、宮崎県(4.7)、大分県(4.6)が多い。

 全数報告の対象となる感染症については以下の通り(8月19日集計分)。

 1類感染症:報告なし。
 2類感染症:コレラ5例(国内2例、フィリピン2例、インド1例)、細菌性赤痢25例(うちハワイが13例)、腸チフス3例、パラチフス1例。
 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症130例(うち有症者88例)。
 4類感染症:デング熱4例、日本脳炎1例、マラリア2例、レジオネラ症2例、レプトスピラ症1例。
 5類感染症:アメーバ赤痢7例、ウイルス性肝炎1例(B型)、クリプトスポリジウム症12例、クロイツフェルト・ヤコブ病1例(弧発性)、後天性免疫不全症候群8例(すべて無症候)、ジアルジア症2例、髄膜炎菌性髄膜炎1例、梅毒7例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例。

 詳しくは、感染症発生動向調査週報まで(pdfファイル)。(中沢真也)

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