2004.09.06

心筋梗塞の危険因子は世界的に共通、52カ国を対象とするケース・コントロール研究で判明

 大規模な臨床試験「INTERHEART」によると、心筋梗塞の主な危険因子は、地理的、人種的な差や、年齢、性別に関わらず全世界共通であることを明らかになった。カナダの研究者たちは、詳細をLnacet誌電子版に9月3日に報告した。

 これまでに行われた、心筋梗塞の危険因子研究のほとんどが、先進国の住民を対象にしていた。そこで、国や人種の違いが危険因子に影響するかどうかを調べるための全世界的な臨床試験「INTERHEART」が、1999年2月から2003年3月まで実施された。

 対象となったのは、南極以外の全大陸をカバーする52カ国の患者1万5152人と対照群1万4820人だ。この標準化ケース・コントロール研究は、測定が簡単な9つの危険(または予防)因子の1回目の発作との関係に焦点を当てた。得られたオッズ比はそれぞれ、喫煙(2.87)、ApoB/ApoA1比の上昇(3.25)、高血圧(1.91)、糖尿病(2.37)、腹部肥満(1.12)、心理社会的要因(ストレス)(2.67)、野菜と果物の日常的な摂取(0.71)、週3回程度の適度な飲酒(0.91)、定期的運動(0.86)となった。これらの危険因子を用いれば、全世界の心筋梗塞症例の90%を予測できるという。

 得られた結果は、心筋梗塞予防には全世界共通の戦略が適用できることを示した。また、既存の予防措置を評価し、今後どんな研究が必要かを知るために有用なデータを与えたといえる。

 論文のタイトルは「Effect of potentially modifiable risk factors
associated with myocardial infarction in 52 countries (the INTERHEART
study): case-control study」、現在全文がこちら
(pdfファイル)で閲覧できる。(大西淳子、医学ジャーナリスト)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 医学書を安く買う方法・高く売る方法 Dr.Kの「医師のためのバリュー投資戦術」 FBシェア数:29
  2. 職員を信頼し、任せすぎた院長の不覚 院長を悩ます職員トラブル大研究 FBシェア数:1
  3. 「20年目に給与1500万円」が目安? Cadetto Special●医者の値段 2017 FBシェア数:0
  4. ケアマネがショックを受けた医師からの一言 医師が知らない介護の話 FBシェア数:470
  5. 8歳男児。主訴:血尿の精査 総合内科BASICドリル FBシェア数:1
  6. 常に良き観察者たれ!見えないものに目を向けろ 石山貴章の「イチロー型医師になろう!」 FBシェア数:113
  7. ナースが女になる瞬間? 病院珍百景 FBシェア数:6
  8. 医師達はいかにして検察を騙してきたか 池田正行の「氾濫する思考停止のワナ」 FBシェア数:1
  9. 注射器片手に「HIV陽性よ!」と叫ぶ患者 マイルバガナム恵美の「日本とカナダの薬局見聞録」 FBシェア数:2
  10. 医療者の「献身的な労働」に甘えていませんか? 裴 英洙の「今のままでいいんですか?」 FBシェア数:150