2004.09.03

中国のH5N1ブタ感染、01年と03年に福建省で1例ずつ見つかっていた

 中国福建省で2001年と2003年に各1匹ずつ、高病原性トリインフルエンザウイルス(H5N1)に感染したブタが見つかっていたことがこのほど明らかになった。新型インフルエンザの発生につながる重要な情報が2年以上も国際社会に公表されていなかったわけで、感染国の国際的な責務が問われる事態と言えそうだ。

 この8月に北京で開催された重症急性呼吸器症候群(SARS)とトリインフルエンザに関する国際シンポジウムで中国の研究者が報告した内容が報道されて国際的に大きな波紋を呼んだため、国際獣疫事務局(OIE)が中国の獣疫当局に追加情報の提供を要請していたもの。OIEが9月1日付けで公表した。

 それによると、まず2001年に福建省で得られたブタの1検体から2002年にH5N1ウイルスが分離された。2003年にも14省でブタから1936検体を集めて調べたところ、福建省の1検体からH5N1が分離された。これら2つのH5N1ウイルスを、最近になって中国で鳥から分離したH5N1ウイルスと比較したところ、極めて高い相同性が確認された。2004年にも4月と8月に福建省を含む10省のブタから得た4447検体を調べたが、H5N1感染は確認されなかったという。

 これらの結果は、少なくともここ3年間、調査した地区ではH5N1のブタ感染はまれで、ウイルス自体にも大きな変化は起きていないことを示唆している。しかし、OIEでは、H5N1が発生している各国に対し、ブタにおけるH5N1感染の実態を把握するためのサーベイランス強化を強く求めている。

 OIEのプレスリリースはこちらで閲覧できる。(中沢真也)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 大阪北部で地震発生! 救急医の1日 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:127
  2. 85歳の癌患者に標準治療を行いますか? リポート◎高齢癌患者の治療適否は予後とQOLへの影響で判断 FBシェア数:64
  3. CT読影レポートの見落し、どうすれば防げる? 中山祐次郎の「切って縫うニュース」 FBシェア数:62
  4. 55歳女性。両眼瞼の掻痒、発赤腫脹 日経メディクイズ●皮膚 FBシェア数:0
  5. 患者トラブルの背後に隠れていた「虐待」 なにわのトラブルバスターの「患者トラブル解決術」 FBシェア数:38
  6. 新しい外来診察室で働き方が変わる ケーススタディ◎グッドデザイン賞を受賞した「ユニバーサル外来」 FBシェア数:7
  7. 50代男性「肺炎が治らない」で注意すべきは? カンファで学ぶ臨床推論 FBシェア数:1
  8. 診療拒否が違法か否かを判断する「3つの要素」 裁判官が語る医療訴訟の実像 FBシェア数:129
  9. 10歳男児。頭痛、嘔吐、けいれん 日経メディクイズ●小児 FBシェア数:0
  10. ズバリ!up to date問題の出題のヤマはこ… 総合内科専門医試験 「一発合格」への道 FBシェア数:33
医師と医学研究者におすすめの英文校正