2004.09.02

【ピックアップ】 30代のあなた、「心の病」にとらわれていませんか

 「30代の危機」があるのだという。財団法人社会経済生産性本部のメンタル・ヘルス研究所がかねてより指摘してきたものだ。30代の自殺率の伸び率が17.0%と高いことや精神障害などの労災認定件数(自殺を含む)の比率が36%と高率な点などを根拠としている。これに新たなデータが加わってしまった。企業を対象にした調査では、「心の病」がもっとも多い年齢層が30代だった。その割合は49.3%と他の年齢層を圧倒していた。

 社会経済生産性本部が8月20日に発表した「産業人メンタルヘルス白書」によると、企業における「心の病」の実態は明らかに悪化していた。最近の3年間で「心の病」が「増加傾向」と回答したの企業は58.2%(n=268)で、2002年の調査結果(48.9%)より9.3ポイント増えていた。

 また、「心の病による1カ月以上の休業者」が存在する企業は66.8%に達した(前回は58.5%)。3000人以上の企業でみると、これが95.9%に跳ね上がった(前回89.7%)。

 「心の病」がもっとも多い年齢層を尋ねた結果では、「30代」が49.3%で、2位の「40代」(22.0%)を倍以上も引き離していた。しかも、業種や従業員規模に関係なく「30代」がトップだったという。

 なお調査は、全上場企業2676社の人事労務担当者を対象に、アンケート調査票郵送方式で実施した。実施時期は2004年4月で、268社から回答を得ている(回収率10.0%)。

30代を取り巻く状況が悪化、「心の病」増加の背景に

 白書では、なぜ30代がこれほど飛びぬけて高いのかを明らかにするため、社会経済生産性本部が実施している「心の定期健康診断」(JMI健康調査)の結果を分析している。

 2003年度と1993年度のデータを比較したことろ、30代に落ち込みがみられた項目は、「将来への希望」「評価への満足感」「仕事への負担感のなさ」で特に顕著だった。

 将来への希望は、定年後も含めた今後の生活や将来に対する希望の程度を、評価への満足感は、給与を含めた自分に対する評価への満足感の程度を、仕事への負担感のなさは、仕事上での身体的、精神的、物理的な負担感の程度をそれぞれ尺度としている。

 具体的な質問項目でみると、「仕事がつらくとても疲れる」「職場にいるときは、いつも気持ちにゆとりがない」「定年後の生活に不安を感じている」「現在の待遇にとても不満である」で、応答率の増加が著しかったという。

 これらの結果から白書は、「将来への希望が持てなくなり、評価への不満は強まり、仕事の負担感が増しているのが30代である」と結論付けている。
(三和護)
 
■追伸
 30代のあなたへ。ここらで少しだけ「心」を休ませてあげていいんじゃないでしょうか。まじめで頑張り屋のあなたのことだから、「何をのんきなことを」と叱られそうですが、たまにはボーっとひがな1日、なにもしないで過すことも「あなたの心」へのご褒美になるのかもしれません。

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