2004.08.04

京大の膵島移植、7月までに4例実施、1例目はインスリン注射からの離脱に成功

 1型糖尿病の根治治療として膵島移植を進めている京都大学移植外科は、7月までに4例実施したことを公表している。今年4月7日の第1例に続き、6月に第2例目、7月に入って3例目と4例目が行われた。7月21日には1例目の患者がインスリン注射からの離脱に成功し、ほかの症例でも血糖値の不安定性が解消されるなど好成績を収めている。

 京都大学移植外科のまとめでは、7月31日現在、移植可能な登録者は13例。そのうち移植を開始したのは4例。移植完了(インスリン離脱成功)は1例となっている(表参照)。

 2000年にカナダのエドモントンにあるアルバータ大学は、1型糖尿病で血糖のコントロールが難しく重症低血糖発作を起こす患者に対して、脳死ドナー(臓器提供者)の膵臓からの分離した膵島を移植する治療方法を確立した。

 京都大学移植外科では、この「エドモントンプロトコール」を学んだ医師が集まり、膵島移植チームを発足させた。日本でのドナーの不足を考慮し、まず生体ドナーからの膵島移植を計画。2003年10月15日に京都大学の医の倫理委員会に条件付きで承認された。これは、インスリン依存状態糖尿病(1型糖尿病など)でインスリン治療を行っても血糖のコントロールが困難である患者に、身内が膵臓の半分を提供し、その膵臓から膵島を分離して移植する治療法。

 また2003年10月26日には、京都大学移植外科は、心停止ドナーからの膵島分離施設および膵島移植施設として承認されている。死亡した人の膵臓提供を受け、膵島を分離し1型糖尿病患者に移植する治療法。

 京都大学移植外科によると、2004年1月から7月までの間に8例の心停止ドナーからの膵臓提供があった。このうち2件は凍結保存し、残り6件は膵島移植に提供された。(三和護)

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