2004.08.03

内科の診療体制正常化は来春? 医師集団退職で混乱続く舞鶴市民病院

 昨年9月末から今年3月にかけて、常勤の内科医14人中13人が退職するという異例の事態が起きた京都府舞鶴市の舞鶴市民病院で、現在も常勤の内科医が1人もいない状態が続いている。

 4月に常勤医2人を確保したものの、2人とも1カ月あまりで退職。集団退職せずに残った1人は4月から同病院加佐診療所勤務となっていたため、本院には常勤の内科医が1人もいない。その結果、内科は透析や入院の休止など診療体制を大幅に縮小し、現在、非常勤医師による専門外来のみの診療となっている。

 同病院の田中明院長は、「現在、大学や民間病院、医師派遣会社などあらゆるルートを利用して、内科医確保に努めている。来年4月をめどに5〜6人を確保したい」と苦渋の面持ちで話す。昨年から医師確保のため、数多くの医療機関を回ってきたが、色よい返事は得られていないようだ。慢性的な医師不足に加え、今年度からスタートした研修医の卒後臨床研修必修化がこれに輪をかけて医師確保を困難にしている。

 そもそも内科医集団退職の発端は、昨年6月、同病院の副院長が辞意を表明し、今年3月末で退職したことにある。

 同病院の内科は、この副院長が中心となって作り上げた全国公募方式による卒後臨床研修が有名。研修医からの人気も高く、研修システムは大学の医局に頼らず若い医師を確保するための強力なツールとなっていた。

 しかし、その中心的存在だった副院長の退職とともに、研修システムは一気に崩壊。内科医のほとんどが、副院長の医師教育に対する取り組み姿勢やポリシーに引かれて舞鶴市民病院に来ていたことから、副院長の退職とともに次々と辞めていった。

 なお、副院長の退職理由については、今後、急性期医療色をどんどん強めようとする院長の経営方針に、「ついていけない」と考えた副院長が身を引く形で辞意を固めたとされている。(沖本健二、日経ヘルスケア21

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