2004.08.02

腸管出血性大腸菌感染症が200例超で今年最高に

 国立感染症研究所の感染症情報センターが7月29日に公表した2004年第29週(7月12日〜7月18日)の感染症週報(感染症発生動向調査)によると、全数報告が義務付けられている3類感染症の腸管出血性大腸菌感染症の報告数が203例と今年最多になった。このうち、石川県が73例と3分の1強を占め、以下、大阪府(10例)、栃木県(9例)、東京都(9例)の順に多い。感染者のうち有症者は129例だった。石川県の症例のほとんどは高校の修学旅行におけるO111感染だった。

 咽頭結膜熱(プール熱)の定点当たり報告数(1医療機関当たりの患者数)は29週も前週を上回り、過去10年の年間最高値を上回る最高値を更新し続けている。全国平均値は1.21で前週の1.08から約12%増加した。都道府県別では、埼玉県(2.4)、長野県(2.2)、滋賀県(2.2)が多い。

 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数の全国平均値は、第22週から3週連続して減少し、1.85になった。しかし、第19週を除き今年7週以降、過去10年間の同時期の最高値を記録している。都道府県別では愛媛県(4.0)、山形県(3.8)、新潟県(3.7)が多い。

 ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第20週から増加が続いており、第26週に微減したが、その後も増加している。都道府県別では山形県(8.1)、山口県(7.3)が多い。

 全数報告の対象となる感染症については以下の通り(7月22日集計分)。
 1類感染症:なし。
 2類感染症:コレラ2例、細菌性赤痢11例、腸チフス1例、パラチフス1例。
 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症73例(うち有症者47例)。
 4類感染症:エキノコックス症1例、マラリア1例、レジオネラ症2例、A型肝炎1例。
 5類感染症:アメーバ赤痢5例、ウイルス性肝炎2例(いずれもB型)、クロイツフェルト・ヤコブ病4例(いずれも孤発性)、後天性免疫不全症候群13例(AIDS3例、無症候10例)、梅毒6例、破傷風2例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例。

 詳しくは、感染症発生動向調査週報まで(pdfファイル)。(中沢真也)

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