2004.07.22

バルーン不良の心臓ステント、自主回収を開始

 東京都と医薬品医療機器総合機構は7月21日、ボストン・サイエンティフィック ジャパンが輸入販売しているステントの特定ロットでクラス1(重篤な健康被害または死亡の原因になりうる)に相当する不具合があり、同社が自主回収を開始したと発表した。

 今回、自主回収が行われる製品は、「エクスプレス コロナリーステント」で、米Boston Scientific社が製造したもの。国内では該当するロットの製品は347医療施設に705本が出荷されている。

 不具合は、ステントを留置する際に狭窄した冠動脈を拡張するためのバルーンが収縮しにくくなる欠陥。デリバリーシステム(カテーテル)内のルーメン(内腔)が部分的に狭くなっていて、バルーンを拡張するために注入した造影剤が抜けなくなり、バルーンが収縮しにくくなる。この不具合により、ステントを留置した後、カテーテルの抜去がしにくくなり、手術時間が延びることなどで重篤な健康被害が発生する可能性が否定できないとして、自主回収を決めた。

 米Boston Scientific社によれば、全世界での回収総数は、ベアメタル型のエクスプレス(米国の販売名はExpress2)約1万1000本と薬剤溶出型のTaxus Express2(日本では現在承認申請中で未発売)約8万5000本の計9万6000本に及ぶ。この不良に関連して、全世界で両製品合わせて3人が死亡、43人が重大な傷害を蒙ったという報告を受けているという。ステント自体には問題はなく、既にステント留置を終えている患者への影響はない。この事故の発生のため、Boston Scientific社は、7月19日に予定していた第2四半期の業績発表を延期した。

 自主回収についての問い合わせ先など詳細は、東京都のプレスリリース、または医薬品医療機器総合機構の発表を参照されたい。米Boston Scientific社のプレスリリースはこちらまで。(中沢真也)

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