2004.07.16

内閣府調査で判明 「医療に信頼おけない」が、日本は安全でないと感じる層の4割強

 内閣府が全国の成人3000人を対象に実施した「安全・安心に関する特別世論調査」の結果、日本は安全・安心な国ではないと感じる層の4割強が「医療に信頼がおけない」と回答、犯罪やテロの恐怖とともに、医療に対する不信感が社会不安の大きな要因の一つであることが明らかになった。

 この調査は内閣府政府広報室が今年6月に実施したもので、有効回答者数は2136人(71.2%)だった。「今の日本は安全・安心な国か」という問いに対し、「そう思う」が39.1%だったのに対して「そう思わない」が55.9%を占め、安全・安心に対する否定的な見方が肯定を上回った。「そう思う」と答えた理由の1位は「社会が安定している」で42.9%、第2位が「平和」で42.3%、3位が「犯罪が少ない」の29%で、上述の「医療の充実」の24.4%は第4位を占めた。

 これに対して、「日本は安全・安心とは思わない」と答えた人が挙げた理由の第1位は、「少年非行、ひきこもり、自殺などの社会問題の多発」。以下、「犯罪多発」「経済的不安」「国際情勢、平和」に次いで、「医療事故の発生など医療に信頼がおけない」とする回答が43.0%で第5位を占めた。

 一方、社会の安全や安心にとって懸念されることのうち、周囲で増えたと感じることとしては、第1位が「情緒不安定な人、すぐキレル人」で41.0%を占めたほか、「児童虐待、家庭内暴力」が26.1%、「うつ病」が22.1%、「不登校やひきこもり」が19.3%など、精神疾患や対人関係に問題を抱えるケースが上位を占めていた。

 一般に日本人は、世論調査で自国や自国民に対する評価が低い傾向がある。また、この調査自体、テロ対策などの強化を推進している政府の世論誘導の目的も見え隠れする。しかし、こうした点を差し引いても、日本国民が自国の治安や社会基盤に対し、かつてはなかった不安を抱き始めていることを示しているようだ。

 本調査結果の概要は、内閣府のホームページで閲覧できる(pdfファイル)。(中沢真也)

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