2004.07.15

24時間空調住宅は脳卒中・心筋梗塞を予防する――降圧薬並みの効果、実験で判明

 高気密・高断熱の住宅に24時間空調を導入し、就寝時も室温を一定に保つようにすると、睡眠中の血圧が下がりにくい非降下(non-dipper)型が健常な降下(dipper)型に改善する傾向が見られた。東急ホームと東京大学大学院医学系研究科の菱川慶一氏の共同研究の中間報告で明らかになったもので、東急ホームが7月14日に発表した。心筋梗塞や脳梗塞の予防に住環境の調節が寄与する可能性を示唆している。

 菱川氏らの研究グループは、東急ホームが建設したツーバイフォー型の高気密・高断熱住宅「ミルクリーク」に24時間全館空調システムを設置して居住している7世帯14人(平均年齢=54歳)を対象とし、2004年3〜4月の間に全館空調を運転して室温を一定に保った場合と空調を止めた場合、各1日における夜間血圧変動パターンの差違を24時間血圧測定装置によって計測した。計測した時点では、空調を止めた場合と運転した場合で約5度の温度差があった。

 測定した結果、就寝直前の血圧と午前3〜6時の血圧の差は、空調を止めた場合には5mmHgだったのに対し、空調を運転した場合には約15mmHgと大きく、室温調節の有無によって睡眠時の血圧変動パターンが異なる可能性を示唆する結果が得られた。研究グループは、住居全体の室温を一定に保つことにより、降圧薬と同程度以上の効果が期待でき、心筋梗塞や脳梗塞予防も可能だとしている。

 今後、外気温と空調した場合の館内温度の差が大きくなる今年11月に、16人を対象とした第1次調査の後半の介入試験を実施する。また、時期は未定だが、第2次研究として、300人を対象とした大規模実験を行う計画だという。

 東急ホームのプレスリリースはこちらまで。(中沢真也)

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