2004.07.06

【日本睡眠学会速報】 いびきと肋間神経痛に深い関係、無呼吸が肋間神経炎伴う背部痛を起こす可能性

 いびきと肋間神経炎痛の合併例が多いだけでなく、いびきの治療で肋間神経炎痛の症状が軽快する例もあることから、いびきが肋間神経炎を伴う背部痛を起こす可能性が高いことが分かった。北福島医療センターの佐藤欣也氏らが7月1日のポスターセッションで発表した。

 佐藤氏らは、来院する肋間神経痛の患者の中にいびきをかく人が多いことから、その関連性や治療方法などを検討した。まず質問紙法で、肋間神経痛に伴う上腕への放散痛の出現率を後ろ向き研究にて調査した。対象はいびきを伴っていた外来患者118人。

 解析は、2×2分割表で無呼吸低呼吸の有無と肋間神経痛の有無の関連性を検討した(表参照)。

 その結果、いびきを伴う外来患者118人のうちAHI(睡眠1時間当たりの無呼吸と低呼吸の合計回数である無呼吸低呼吸指数)5以上は87人で、73%と高率だった。また、87人のうち肋間神経痛があったのは55人で、63%と高かった。その55人では、高率に閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に合併する傾向が見られたという。

 解析の結果、いびきを伴う患者では、無呼吸低呼吸(AHIが5以上)の有無と、肋間神経痛の有無には関連性があることが分かった。

 また、治療方法は、肋間神経痛がありAHIが5以上の55人を対象に、肋間神経ブロックだけで加療しているグループとブロックにマウスピースや持続陽圧呼吸療法などで呼吸補助をしたグループに分け、治療効果を比較検討した。

 以下の治療予後判定により、治療効果を比較したところ、持続陽圧呼吸療法併用群が1.9±0.1(p<0.05)と良好だった。

・2点;症状消失または軽度残存で日常生活に支障がなく、ブロック療法が必要ないもの
・1点;症状中等度残存で症増悪のみ通院しブロックを必要とする
・0点;症状不変で日常生活に支障をきたすもの

 これらの結果から、佐藤氏らは、無呼吸と肋間神経炎痛の合併例の割合が高く、無呼吸治療を加えることで症状が軽快したことから、無呼吸が肋間神経炎を伴った背部痛を起こす可能性が高いことが示唆されると結論付けた。
(三和護)

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