2004.07.02

【日本睡眠学会速報】 「イライラする、気持ちにゆとりがない、疲れやすい」、そんなあなたはやっぱり睡眠不足

 睡眠不足や日中の眠気が心身の健康に影響を及ぼすことを、実証的に検討した研究が発表された。日本の一般成人を対象に調査したもので、7月1日、国立精神・神経センターの李嵐氏らがポスターセッションで発表した。

 研究グループは、全国の住民基本台帳から層化無作為抽出した日本国内に居住する20歳以上の男女4000人を対象とした。調査は調査員による個別面接調査で、1997年2〜3月に実施した。有効回答数は3030、有効回答率は75.8%だった。

 調査では、睡眠に関しての3項目、具体的には日中の過剰な眠気の有無、睡眠不足(6時間未満)の有無、主観的睡眠不足の有無を尋ね、同時に、心身不調に関する16項目(心理的不調の有無に関して8項目、身体的不調の有無に関して8項目)についても質問した。

 結果は社会的要因を独立変数として多変量ロジスティック解析により分析、統計処理をした。

 その結果、日中の過剰な眠気の出現は14.9%にあり、睡眠時間の不足は28.7%に、主観的睡眠不足は23.1%にみられた。

 睡眠時間不足の出現は、女性が男性より有意(p<0.001)に高かったが、日中の過剰な眠気、主観的睡眠不足の出現には性差が見られなかった。

 年齢層別では、日中の過剰な眠気、睡眠時間の不足、主観的睡眠不足ともに、若年層で有意(p<0.001)に高かった。

 心身不調と睡眠不足、日中の過剰な眠気との関連を調べたところ、心身の訴えを多く抱える人ほど、日中の過剰な眠気、睡眠時間の不足、主観的睡眠不足のそれぞれの出現頻度が高かった。

 また、日中の過剰な眠気、睡眠時間の不足、主観的睡眠不足のそれぞれを従属変数として、心身の訴えの有無を独立変数とした多変量ロジスティック回帰分析を行ったところ、「疲れやすい」「イライラする」「気持ちにゆとりがない」のそれぞれの訴えが、日中の過剰な眠気、睡眠時間の不足、主観的睡眠不足のいずれとも有意な関連がみられた。(三和護)

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