2004.07.01

サボテンで二日酔いが予防できる!、米国Tulane大学が厳密な試験で確認

 食用サボテンの実のエキスを、お酒を飲む5時間前にとっておくと、翌朝の二日酔いが軽くなる。そんな研究結果が、米国医師会が発行する学術誌『Archives of Internal Medicine』の6月28日号に掲載された。二日酔いの予防に効くことが、きちんとした試験で証明されたサプリメントはほとんどない(関連トピックス参照)。研究で使ったサボテンエキス入りサプリメントは、米国では「HPF」(Hangover Prevention Formula;二日酔い予防フォーミュラ)という商品名で市販されており、日本でも流行するかもしれない。

 今回、二日酔いの予防効果があることがわかったのは、食用のウチワサボテン(学名:Opuntia ficus indica)の実から取ったエキス。米国Tulane大学総合内科のJeff Wiese氏らが開発した。

 Wiese氏らは、医学部の学生64人(21〜35歳)に協力してもらい、「二日酔い実験」を2週間間隔で2回実施。学生は2回の実験のうち1回はサボテンエキス、もう1回は外観がそっくりなプラセボ(偽薬)を、お酒を飲む5時間前にのんだ。

 実験で飲んだアルコール量の上限は、以前の研究から「安全に二日酔いができる量」とされる、体重1kg当たり1.75g。体重60kgの人なら、ウイスキーをダブルで5杯、ビールなら大瓶5本分に相当する。

 また、2回の実験のうちどちらでサボテンエキスをのむかは、くじ引きで決め、本人や研究者にはどちらで本当のサプリメントをのんだかがわからないようにした。

 実験に2回とも参加した55人についてデータを解析すると、お酒を飲み終わった直後の血中アルコール濃度は、サボテンエキスをのんだときとプラセボをのんだときで差がなかった。ところが、吐き気や口の渇き、頭痛などで評価した「二日酔いスコア」は、サボテンエキスをのんだときで少し低かった。

 さらに、二日酔いの重さは、肝臓などの炎症を表すC反応性たんぱく質(CPR)という検査値と強い関連があり、サボテンエキスをあらかじめのんでおくと、翌朝のCPR値がプラセボをのんだときより3割近く低いことが判明した。

 サボテンエキスには、熱ショックたんぱく質という、強いストレスがかかったときに作られるたんぱく質の産生を抑える作用がある。研究グループは、大量のアルコールという“ストレス”を、サボテンエキスが緩和することで、肝臓の炎症が抑えられたことが、二日酔いの症状を軽くしたとみている。

 この論文のタイトルは、「Effect of Opuntia ficus indica on Symptoms of the Alcohol Hangover」。アブストラクトは、こちらまで。研究に使ったサボテンエキスについては、こちらに詳しい情報が掲載されている。(内山郁子)

■ 関連トピックス ■
◆ 2003.12.11 アーティチョークに二日酔いの予防効果なし−−英研究

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