2004.06.27

脳卒中発症リスクはスタチン投与で21%減、LDL-Cの10%減少で15.6%減、最新のメタアナリシス報告

 脳卒中発症に対するHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)の効果を示す最新のメタアナリシス結果が6月24日のポスターセッション「Prevention: Antiplatelet Therapy」で報告され、スタチン投与によるLDLコレステロールの低下が寄与している可能性を示唆したものとなった。同種の報告はたびたび行われているが、2003年までに実施された計9万人を対象とした27の臨床試験結果を反映している。

 フランスBichat-Claude Bernard大学医学部神経学科のPierre Amarenco氏は、スタチンとスタチンによるLDLコレステロールの低下が脳卒中の予防に及ぼす効果について、最新の臨床試験結果を含むメタアナリシスを実施した。1993年から2003年にかけて実施されたスタチンに対する臨床試験のうち、脳卒中発症を一次、または二次エンドポイントとする27の試験を対象としている。無作為割り付けを行った対象者は合計9万7981人、平均追跡期間は4.3年で、期間中、スタチン投与群1332件、対照群1646件の脳卒中イベントが発生した。

 解析の結果、スタチン投与群における脳卒中発症の相対リスクは21%有意に減少していた(OR=0.79、CI:0.29-0.62)。スタチン投与群の脳卒中発症リスクが増加する結果が得られた臨床試験はなかった。致命的な脳卒中発作も9%減少していたが、統計的有意は得られなかった(OR=0.91、CI:0.76-1.10)。スタチンによる発症リスクの減少とLDLコレステロールの低下は強い関連性があり、LDL-C値の10%の減少は全脳卒中の発症リスクを15.6%有意に減少させると見なされた(CI:6.7-23.6)。スタチン投与による出血性脳卒中の有意な増加は見られなかった(OR=0.90、CI:0.65-1.22)という。(中沢真也)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 息子が中学受験、それでも地方に転職した医師の決断 医師ヘッドハンティングの舞台裏 FBシェア数:6
  2. 近所で有名な「怖い看護師さん」の処遇に悩む 榊原陽子のクリニック覆面調査ルポ FBシェア数:1
  3. 娘のかかりつけ医選びで知った最近の小児科事情 記者の眼 FBシェア数:93
  4. 医師国試の合格率は88.7%、大学別合格率は? 8533人の新医師が誕生、合格率は90%を切る FBシェア数:1788
  5. これで確定申告できるの? 頼りない税理士に怒り 開業の落とし穴 FBシェア数:2
  6. 梅毒かも、結果が出るまではエッチ厳禁で 井戸田一朗の「性的マイノリティの診療日誌」 FBシェア数:49
  7. 臨床研究法が臨床研究を撲滅する 池田正行の「氾濫する思考停止のワナ」 FBシェア数:9
  8. その免疫療法、本当に推奨できますか? トレンド◎あらゆる癌免疫療法に言及した日本初のガイドライン発行 FBシェア数:407
  9. 患者の同意なく雇用先に診療情報漏示は違法 判例に学ぶ 医療トラブル回避術 FBシェア数:1
  10. はしかを診たこと、ありますか? わかる!院内感染対策 FBシェア数:84