2004.06.27

有症状頚動脈狭窄でMESのあるハイリスク群へのclopidogrelとアスピリンの併用、アスピリン単独投与に比べ短期でMES頻度が顕著に減少

 症状のある頚動脈狭窄の患者で、微小栓子シグナル(MES)が見られるハイリスク群に対し、clopidogrelとアスピリンを併用すると、短期でMES頻度を顕著に減少することが明らかになった。6月25日のポスターセッションで、ドイツMunster大学のE.B.Ringlestein氏が発表した。

 同氏らは、3カ月以内に脳卒中や一過性脳虚血性発作(TIA)を起こし、50%以上の閉塞が同側にある頚動脈狭窄の患者で、経頭蓋的ドプラ法(TCD)で1時間モニターした際にMESが認められた人、計107人を対象に試験を行った。被験者は2群に分かれ、一方にはclopidogrel(第1日が300mg/日、2日目以降は75mg/日)とアスピリン(75mg/日)を、もう一方にはアスピリン(75mg/日)とプラセボを投与した。

 治療開始後7日目に、TCDで1時間モニターし、MESが認められるかどうかを調べた。その結果、アスピリンの単独投与を行った群では、72.5%でMESが見つかったのに対し、clopidogrelとの併用群ではその割合は45.5%と、大幅に少なかった(p=0.011)。

 また、試験中に同側脳卒中を発症したのは、プラセボ群では4人だったのに対し、clopidogrel群では0人と、有意な差があった。

 6月24日に発表された脳卒中患者の大規模試験MATCHでは、clopidogrelとアスピリンの併用はアスピリン単独投与と比べ、脳卒中や心筋梗塞の予防効果が同等だとする結果が出ている。この点についてRinglestein氏は、今回の研究で用いた患者の選択基準を使い、対象となるハイリスク群をMATCHより限定することで、clopidogrelとアスピリンの併用がアスピリン単独投与よりも優れた予防効果があることを示せるのではないかとしている。
(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

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