2004.06.24

子どもの脳卒中も人種、性、地域で発症率/死亡率に格差−米国での調査で判明

 成人では、人種や性、地域などによって、脳卒中の発症率や死亡率に格差があることが知られている。米国における近年の調査で、子どもについても同様の傾向があることが明らかになった。California大学San Francisco校のHeather Fullerton氏(写真)が、6月23日の教育講演「子どもと若年成人の脳卒中」で最新の研究成果を含めて明らかにした。

 人種による違いでは黒人の子どもの発症率が群を抜いて高いことが判明した。Fullerton氏らがカリフォルニア州の退院データベースを基に20歳以下の子どもについて、1991〜2000年の10年間の発症率を人種間で比較したところ、白人に対する黒人の発症リスクは約2.12倍と大幅かつ有意に高いことが分かった。ヒスパニックは0.76と有意に低く、アジア系は0.96で有意差は見られなかった。

 性差でも成人と同様、脳卒中のタイプによって差はあるが、女子に対する男子の相対リスクは1.24〜1.34と有意に高いことが判明した。たばこやホルモンの影響、遺伝要因が考えられるという。

 地域差も成人と同じ傾向があるようだ。米国ではフロリダ州など南東部の11州で成人の脳卒中死亡リスクが高いことが知られていて、「脳卒中ベルト(地帯)」と名付けられている。子どもの脳卒中死亡について、この11州をほかの地域と比較すると、性、人種にかかわらず、脳卒中ベルト地域の方が脳卒中死亡リスクが有意に高いことが明らかになった。米国南西部は黒人が多いことで知られているが、白人のリスクも高くなっており、Fullerton氏らは、食事などの生活習慣や環境汚染物質などの影響の可能性を指摘した。

 Fullerton氏は、こうしたリスクの差はアテローム性動脈硬化の影響だけでは説明がつかず、大規模な調査研究が必要と指摘した。(中沢真也)

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