2004.06.14

進行膵癌の第3相試験で4剤併用が好成績、1年生存率38.5%を実現

 ステージ4Aまたは転移がある進行膵癌患者に対して実施されたシスプラチン(P)、エピルビシン(E)、5-FU(F)、ゲムシタビン(G)の4剤併用療法(PEFG)と、標準治療であるゲムシタビン単剤療法を比較する第3相臨床試験が行われ、4カ月間の無増悪生存率で62%対28%、奏功率で40%対8.4%などと、ゲムシタビン単剤療法を大幅に上回る好成績が得られた。6月8日のポスターセッション「消化器癌(大腸を除く)」でイタリアVerona大学のMichele Reni氏が報告した。

 Reni氏らは、ステージ4A(転移なし)または転移がある進行膵癌の成人患者99人を登録した無作為化多施設比較試験を実施した。PEFGレジメンは、シスプラチン(40mg/m2、1日目)、エピルビシン(40mg/m2、1日目)、5-FU(1日200mg/m2、持続投与)、ゲムシタビン(600mg/m2、1、8日目)として4週間サイクルで実施した。

 その結果、プライマリエンドポイントである4カ月の無増悪生存率で、PEFG治療群はゲムシタビン単剤の28%を大きく上回る62%という良好な結果を得た。増悪までの期間の中央値も5.3カ月対3.3カ月でPEFGが有意に長かった。1年生存率では38.5%対21.3%、2年生存率では12.3%対2.6%でPEFGが優っていた。ただし、PEFGはゲムシタビンに対し、顆粒球減少が43%対19%、血小板減少が29%対2%と血液毒性が有意に高かった。

 進行膵癌に対する化学療法では、新規血管新生阻害薬のベバシズマブを除いて、ゲムシタビン単剤療法を上回る成績が得られたものは見当たらない。その中で、Reni氏らの4剤併用療法は注目すべき成績をあげたと言える。会場を移して行われた総合討論では、第3相試験としては1アーム当たり50人と少ないこと、プライマリエンドポイントが4カ月の無増悪生存率という非標準的なものであることなどから、全生存率をエンドポイントとした第3相試験を実施すべきだと指摘された。(中沢真也)

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