2004.06.10

最適化したPET-SUV(閾値3.4)が消化管間質腫瘍患者の長期予後予測因子として最も有用

 イマチニブによる消化管間質腫瘍(GIST)の効果は、一般にSWOGやEORTCのクライテリアにより評価されている。しかし、この評価によって、その後のGIST患者の長期予後まで予測することは容易ではない。米国Dana-Farber 癌研究所のC. H. Holdsworth氏らは、SWOGやEORTCのクライテリアを長期予後予測のために最適化する作業を行ったうえ、exon 11 変異の解析結果なども含めて、どれが長期予後予測のための指標として最も有用かを検討した。その結果、イマチニブ投与1カ月後に測定したPET-SUV(閾値3.4)が、予測因子として最も有用であることが判明したという。

 SWOGのクライテリアでは評価にCTを用いて、bi-dimensional values(CT-BDM)の50%減少をPRと判定している。EORTCのクライテリアではFDG-PETを用いて、maximum standard uptake values(PET-SUV)の25%減少をPRと判定している。また、治療開始1カ月後のPET-SUV(閾値2.5に最適化)が長期予後予測に有用という報告もある。そこで、Holdsworth氏らは、独自にCT-BDMやPET-SUVを最適化する作業を行い、得られたいくつかの指標の間で、長期予後予測因子としての有用性を比較、検討した。対象はGISTと診断され、イマチニブによる治療の開始時と1カ月後にFDP-PETを実施された63例。うち58例については、やはり治療開始時と1カ月後にCTも実施されていた。これら症例のフォローアップ期間は38カ月で、長期予後はtime-to-treatment-failure(TTF)により評価、表現された。なお、各指標の最適化は帰納的分割法により行い、指標の長期予後予測因子としてのパワーはlog-rank testsによりa prioriに評価した。

 結果は、SWOGのクライテリアによるPRは、やはりTTFの予測因子とはならないことが判明した(p=0.55)。その他の指標は、PET-SUV(閾値2.5)は弱いが予測因子であり(p=0.04)、EORTCのクライテリアも予測因子であった(p=0.004)。また、exson 11 変異についても予測因子のパワーは有していた(p=0.03)。予測因子として最大のパワーを有していたのは、Holdsworth氏らが最適化したPET-SUV(閾値を3.4とする)で(p=0.00002)、次はCT-BDMの0%以上の減少(p=0.00005)であった。PET-SUVにおける減少を40%に最適化した場合も、SWOGやEORTCのクライテリアよりは強いパワーを有していた(p=0.002)。

 Holdsworth氏らは、最適化したPET-SUV(閾値3.4)とCT-BDM0%以上の減少の2つの指標を併用した場合の予測因子としてのパワーについても算定したが、しかし、この2つの指標を併用しても、それほどパワーの増大は認められなかったという。Holdsworth氏は「この2つの指標は、ほとんど共通の情報を含んでおり、互いに独立した情報はそれほど含んでいないことが示唆される」と述べた。(尾辻誠)

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