2004.06.10

イマチニブは特定の肉腫にも奏功するが、効果判定には更なるデータの蓄積が必要

 イマチニブは化学療法抵抗性の平滑筋肉腫と脂肪肉腫にも有効だとする研究が、6月6日の口頭セッション「骨・軟部肉腫に対する新たな治療薬の活性評価」で報告された。University of Michigan(米国)のRashmi Chugh氏らが10種類の肉腫で検討した結果である。

 本検討は、標準的な集学的療法で奏効の得られない肉腫を対象としている(10歳以上)。前治療の有無、種類は問われない。イマチニブの用量は、体表面面積が1.5m2以上であれば600mg分2、1.0m2以上1.5m2未満で400mg分2、1.0m2未満では200mg分2とした。検討したのは血管肉腫(11例)、ユーイング肉腫(13例)、筋性肉腫(8例)、平滑筋肉腫(30例)、脂肪肉腫(31例)、悪性線維性組織球腫(7例)、骨肉腫(21例)、末梢神経鞘腫瘍(PNST:5例)、横紋筋肉腫(2例)と滑膜肉腫(19例)である。最終的には各肉腫30例ずつまで登録する予定だ。対象の年齢中央値は53歳(14〜82歳)、PS中央値は2(0〜3)だった。前治療数は2(中央値、0〜7)、77%にアンスラサイクリン系、67%にイフォスファミドの前治療があった。

 その結果、4カ月後の無進行生存率は筋性肉腫が最も高く37%、次いで脂肪肉腫の28%、平滑筋肉腫とPNSTの20%だった。しかし、目標の30例に達しているのが平滑筋肉腫と脂肪肉腫だけであるため、それ以外の肉腫に関しては、13例全例が無効だったユーイング肉腫を除き、イマチニブの効果を判定するのは「時期尚早」だとChugh氏は述べている。

 平滑筋肉腫では2例でCRとなり、その他2例も1年以上NCを保っている。CRとなった1例は16歳で、4種の前治療にもかかわらずSDであったのが1年半にわたりCRを保っている。なお、無進行生存期間が最も長いのはPNSTの1例で、2年以上になるという。イマチニブに対する反応性が異なる原因だが、44サンプルで検討したところ、C-kitは奏効例の77%で陽性だった反面、進行例の74%でも陽性だった。同様にPDGFRαも奏効例全例で陽性であると同時に、進行例の82%でも陽性だった。そこでPDGFRの変異を検討したが、反応性と相関のある変異は今のところ見出せていない。

 Chugh氏は反応性の予知因子探索の必要があるとしたうえで、組織学的サブタイプ別に肉腫サンプルのデータベースを構築する必要があると主張した。


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