2004.06.09

治験参加の進行癌患者の9割が代替医療を利用、ビタミン以外では緑茶がトップ

 米国のMayo Clinicで実施された第1相臨床試験に参加した進行癌患者のうち、ほぼ9割がなんらかの代替療法を試みており、全体の8割以上が何らかの薬物を利用していることがわかった。ビタミン以外で最も利用が多かった薬物は緑茶で、以下、エキナセア、エイジアックの順だった。米Minesota州RochesterのMayo ClinicのSumithra Mandrekar氏が、6月8日のポスターセッション「患者ケア2」で報告した。

 Mandrekar氏らの研究グループは、Mayo Clinicが実施した第1相臨床試験に参加した108人に対し、独自に作成した調査票によって、代替療法の利用状況を確認、102人から回答を得た。その結果、90人(88.2%)が代替療法を利用していた。このうち、84人(93.3%)が何らかの薬物を服用していた。薬物以外の代替療法は48人(53.3%)が利用していた。内容は、信仰や祈りがトップで、以下、タッチセラピー、リラクゼーション、支援グループ、カイロプラクティックの順だった。

 薬物としてはビタミン・ミネラルの利用が89.3%と多く、なかでも半数がビタミンE、4割がビタミンCを利用していた。ビタミン以外では、緑茶が25人(薬物利用者の29.8%)とトップで、以下、エキナセアが11人(13.1%)、エイジアックが8人(9.5%)の順で利用が多かった。

 エキナセアはキク科のハーブで免疫力を高める働きがあるとされ、カゼやインフルエンザの予防に服用する人が多い。エイジアックはインディアンの呪術医から伝わったとされるハーブで、ヒメスイバの葉、アカニレの樹皮、ゴボウ、ダイオウの根茎が配合されている。これを服用して末期(ステージ4)の肺癌から生還した話など、多くの伝説や体験談がある。

 Mandrekar氏らは、代替療法で利用されるこうした薬物は抗癌剤の働きに影響を与える可能性があり、代替医療で頻繁に使用される薬物についての薬理学的な研究の必要性を指摘していた。日本では進行癌患者が代替医療を利用する経緯は異なると考えられるが、サプリ利用が拡大の一途をたどっているだけに、癌患者がしばしば利用する薬物や栄養食品と抗癌剤の相互作用について知見を高めていく必要がありそうだ。(中沢真也)

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