2004.06.09

消化管間質腫瘍に対するイマチニブ投与、進行もしくは不耐容を示すまで継続すべき

 消化管間質腫瘍(GIST)に対するイマチニブ投与に際して、良好な反応が得られた症例ではそのまま投与を継続すべきなのか、いったん投与を中断した後、進行を待って再投与すべきなのか――。これは、イマチニブの長期投与における安全性の確保や、耐性腫瘍細胞クローン出現の阻止という観点から、十分に検討に値する課題だ。The French Sarcoma GroupのJ.Y. Blay氏らは、イマチニブ投与12カ月後の時点で反応(CR、PR、SD)が得られた症例を、そのまま投与を継続する群と、いったん中断した後再投与する群に無作為に分け、その後の無進行生存率(PFS)や全生存率(OS)などを比較検討するBFR14試験を実施した。その結果、中断群では継続群に比較してPFSやOSは低下し、また、中断群におけるイマチニブ再投与後には無反応例も見られるなど、イマチニブの中断は推奨できないような成績が得られたという。

 BFR14に登録された症例は、進行性の切除不能かつ/または転移性GISTで、CD117+またはPPDGFRα変異が見られ、18歳以上で、患者からの同意が得られた症例。初期登録の192例のうちイマチニブ(基本投与量は400mg/日)投与後の追跡期間が12カ月以上を経た109例中の58例を継続群と中断群に無作為割付し、うち48例(継続群23例、中断群25例)について解析した。継続群と中断群で年齢、性、パフォーマンスステイタス、原発病巣、転移の有無、外科手術の有無など、患者背景に特筆すべき差は認められなかった。

 無作為割付け後、ほぼ8カ月が経過した現在まで、継続群における死亡例はなく、また進行例もなかった。一方、中断群では進行を来たす例が漸増し、この群におけるDFS期間の中央値は6カ月。また、死亡例も2例出現し、うち1例は脳卒中によるものだったが、1例はイマチニブへの耐性獲得によるものだった。

なお、中断群における進行例でのイマチニブ再投与では反応が現れるのが遅延する傾向がうかがわれ、速い例でも35日後から反応が現れており、70数日後でも反応が現れなかった1例が、上記の耐性獲得例と判定された。中断群25例の無作為割付け時点におけるイマチニブへの反応によりCR6例とPRおよびSD19例に層別した解析でも、無作為割付け後におけるPFSはほぼ一致していた。

 以上の成績を考察して、Blay氏は「GISTに対するイマチニブ投与では、たとえCRに達した症例であっても、投与を中断すると進行を来たす恐れが増大する。したがって、イマチニブの中断は推奨できず、進行もしくは不耐容を示すまで投与を継続すべきであると考えられる」と結論付けた。(尾辻誠)

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