2004.06.08

初期非小細胞肺癌に対するパクリタキセル+カルボプラチンの術後補助療法で死亡リスクの4割減を実現

 T2N0M0(腫瘍径3cm以上、リンパ節転移、遠隔転移ともになし)のステージ1B非小細胞肺癌の術後補助療法に対する初の無作為化比較試験で、パクリタキセル+カルボプラチン投与群は非投与群に対して、4年生存率が71%対59%と有意に向上、観察期間中の肺癌死亡に限れば、19人対34人とほぼ半減した。6月6日に行われた一般口演「肺癌1」セッションで、ビノレルビン+シスプラチン投与についてのカナダAlberta大学の発表に引き続き、米Brown大学医学部のGary Strauss氏が報告した。本報告も最新の臨床試験結果を報告するレイトブレーキングアブストラクトに掲載されている。

 Strauss氏らの研究グループは、ステージ1(転移なし)の非小細胞肺癌で腫瘍径が3cm以上(T2N0M0)の高リスク患者の術後補助療法について、無作為化比較試験(RCT)を試みた。344人を2群に無作為割り付けし、投与群にはパクリタキセル(200mg/m2)とカルボプラチン(AUC=6mg/ml分)(いずれも一般名)を3週間1サイクルの第1日目に投与し、4サイクルを実施した。試験は1996年9月に開始し、2003年11月に安全監視委員会の勧告によって中止された。

 この結果、試験期間中の全死亡は投与群の173人中36人(21%)に対して非投与群は171人中52人で投与群が有意に少なく、非投与群に対して投与群の死亡リスクは38%低かった。4年生存率は71%対59%で投与群が優れていた。再発と死亡の合計は54人(31%)対72人(42%)で投与群が好成績だった。4年目の非再発生存率は61%対50%で投与群に良好な結果が得られた。

 グレード3以上の重篤な副作用としては、白血球減少(36%)、高血糖(14%)が多かった。期間中の肺癌の死亡について見ると、投与群では19人(11%)だったのに対して非投与群では34人(20%)で投与群は有意に少なく、死亡リスクは51%とほぼ半分に過ぎなかった。肺癌以外の死亡については、9.8%対10.5%で有意差は見られなかった。

 本研究はステージ1の術後補助療法についての初のRCTであり、投与群における好成績が得られたことから、Strauss氏らは、「4サイクルのパクリタキセル+カルボプラチン投与はエビデンスベースの治療オプションと言ってよいだろう」と結論付けた。(中沢真也)

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