2004.06.08

ホルモン不応性前立腺癌へのドセタキセル投与で、生存期間2.4カ月延長し死亡リスクは24%減

 ホルモン不応性前立腺癌に対するドセタキセル(一般名、商品名はタキソテール)による化学療法についての治験第3相で、生存期間が2.4カ月延長し、死亡リスクを24%引き下げる効果があるとする発表があった。6月7日のプレナリーセッションで、米Johns Hopkins大学のMario A. Eisenberger氏が報告した。ホルモン不応性前立腺癌への化学療法が、生存率を改善することを示した研究結果は、今回の米国臨床癌学会で発表された米Southwest Oncology Group(SWOG)の結果に並び初めて。

 Eisenberger氏らは、転移性ホルモン不応性前立腺癌の患者1006人を、無作為に3群に分けた。1群には、ドセタキセル75mg/m2の毎3週間投与とプレドニゾン(5mg、1日2回毎日)の投与を、10回繰り返した。2番目の群には、プレドニゾン同量と、ドセタキセル30mg/m2を毎週、6週間のうち5週間投与し、これを5回繰り返した。3番目の対照群には、プレドニゾン同量と、メトキサントロン12mg/m2の毎3週間投与を10回繰り返した。

 その結果、ドセタキセル75mg群の生存期間の中央値は18.9カ月だったのに対し、メトキサントロン群では16.4カ月と、2.5カ月の差が見られた。また、ドセタキセル75mg群の死亡リスクは、メトキサントロン群よりも24%引き下げることができた(ハザード比0.76;95%信頼区間:0.62〜0.94;p=0.009)。

 また、血清前立腺特異抗原(PSA)値が、4週間以上の間50%以上低下した患者の割合についてみてみると、メトキサントロン群が32%だったのに対し、ドセタキセル75mg群は45%、ドセタキセル30mg群は48%に上った。なお、追跡期間の中央値は20.7カ月だった。

 最も多い副作用としては、好中球減少症がドセタキセル75mg群で32.0%、メトキサントロン群で21.7%みられた。

 Eisenberger氏は、2カ月の格差は大部分の人にとってあまり大きく感じられないかもしれないが、「この研究結果は前立腺癌がドセタキセルに反応することを示しており、このことがより多くの治療法の選択肢を探る入り口なのだ」と、研究結果の重要性を強調した。
(當麻あづさ、医療ジャーナリスト)

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