2004.06.08

イマチニブ400mg/日投与で進行を来たした転移性消化管間質腫瘍の39%がイマチニブ800mg/日増量投与に反応

 イマチニブは転移性消化管間質腫瘍(GIST)に有用だが、その効果と用量の相関については未だ明らかにはなっていない。SWOG、ELOG、CALOG、MD Anderson、NCI Canada CTGは共同で、イマチニブの転移性GISTに対する効果を400mg/日(LD)と800mg/日(HD)投与とで比較検討する共同試験S0033を実施しているが、その成績の一環として、LD投与で進行を来たした症例でHD投与へクロスオーバーした例での成績が6月6日、グループのC. Rankin氏から報告された。それによると、LD投与では無効であった症例でも39%は、HD投与へ切り替えることで反応が得られることが示されたという。

 S0033への初期登録症例は全746例。うち最終的な適格審査の結果39例の不適格例を除外した707例が登録され、LD投与群353例、HD投与群354例に割り付けられた。フォローアップ期間の中央値が29カ月に至った現在、LD群133例、HD群138例、計271例(38%)が、なおプロトコールに従って試験を継続中である。

 同試験の成績については、一次エンドポイントである全生存率と無進行生存率(DFS)は、投与2年後の生存率がLD群76%、HD群72%、投与2年後のDFSがLD群47%、HD群52%で、いずれの群においても従来の化学療法などに比較して著明な改善が認められている。一方、LDとHDとの群間比較では、生存率、DFSのどちらとも有意な差は認められていない。副作用に関しては、LDに比べてHD群でGrade3、4、5の重篤な副作用の発現率が高いことが認められている。

 S0033ではLD群で進行を来たした症例はHD群へのクロスオーバーを認めているが、これまでにクロスオーバーの適格例が98例あり、うち24例(24%)は現在もプロトコールを継続中である。これまでのクロスオーバー例での反応としては、評価可能な77例中PRが5例(7%)、SDが25例(32%)で、合わせて39%で反応が認められている。クロスオーバー例でのDFSおよび全生存率の期間の中央値は4カ月および15カ月となっている。

 Rankin氏は「本試験におけるクロスオーバー例での成績では、イマチニブ400mg/日投与で無効だった症例の中には800mg/日投与への切り替えで明らかに奏効するものが含まれていることが明らかになった。しかし、イマチニブの効果と用量の相関については、依然として明らかになったとは言い難い。進行性GISTの最適の管理法を探る意味でも、今後さらに検討を続けていく必要があるだろう」と締めくくった。

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