2004.06.08

イマチニブ400mg/日投与で進行を来たした消化管間質腫瘍、「次の治療手段は増量を考慮するのが適切」

 イマチニブ400mg/日投与で進行を来たしたGISTを800mg/日投与に切り替えた場合、その後も32.8%で反応(PR+SD)が得られ、貧血や疲労感を除くと副作用が増悪することはなく、減量が必要な症例も多くない――このような結果が、進行性GISTを対象にEORTC-ISG-AGITGが共同で進めている、イマチニブ400mg/日と800mg/日投与の有用性に関するクロスオーバー比較試験成績のサブ解析から明らかになった。報告者のPeter MacCallum Cancer Center(オーストラリア)のJ.R. Zalcberg氏は、「イマチニブの400mg/日投与で進行を来たしたGISTの次の治療手段としては、まずイマチニブの増量を考慮するのが適切といえよう」と結論付けた。

 共同試験では946例の進行性GISTを対象に、イマチニブ400mg/日(LD)と800mg/日(HD)投与群で、有効性および安全性を比較検討している。2001年2月〜2002年2月に946例のGISTが登録され、うち473例がLD群に割り付けられた。現在に至るフォローアップ期間中にGISTの進行を来たしたのは241例で、うち133例(55%)は当初のプロトコールに従い、進行後ただちにHD群へクロスオーバーした。残りは800mg/日以下へ増量したり、進行前や進行2カ月以降に増量したりといった、プロトコールに従わない増量例が74例(31%)、イマチニブ投与を中断した例が34例(14%)だった。

 HD群へのクロスオーバー113例で、進行前にイマチニブの減量が必要であったのは11例(8%)、残りの102例(92%)は減量を必要としていなかった。クロスオーバー後のイマチニブ投与期間の中央値は112日で、クロスオーバーの1年後もなお治療を継続している症例が23%存在した。クロスオーバー後にイマチニブ投与を中止した症例の88%は進行が原因だった。クロスオーバー例でのクロスオーバー後の減量の必要性は、試験開始時からのHD群に比べると低かった。クロスオーバー例ではクロスオーバー後に貧血、疲労感などの増悪が認められたが、逆に好中球減少症についてはクロスオーバー後に軽減する傾向が認められた。クロスオーバー例のクロスオーバー後のイマチニブに対する反応に関しては、PR3例、SD36例で、計39例(32.8%)で反応が得られた。

 以上から、Zalcberg氏は冒頭のごとく結論付けるとともに、「イマチニブ400mg/日投与で反応が得られず、進行を来たしたGISTの中にも、同薬の増量に反応する例がかなり残されていることを、われわれ臨床家は銘記しておくべきであろう」と付け加えた。

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