2004.06.07

コンドロイチン硫酸は「3カ月のんで、3カ月休む」  休みながらのんでも関節炎の進行が止まる−−スイスでの研究で解明

 ひざの関節が痛くなる「変形性膝関節症」(OA)に効果がある「コンドロイチン硫酸」の、“のみ方”を変えるかもしれない研究結果が、OA分野の国際誌「Osteoarthritis and Cartilage」誌4月号に発表され、話題を呼んでいる。

 軽度〜中等度のOA患者120人を対象に行われた1年間の厳密な試験で、コンドロイチン硫酸を「3カ月のんで、3カ月はお休みする」というのみ方でも、関節の痛みが軽くなり、しかも病気の進行が止まるという効果があった。

 コンドロイチン硫酸はサプリメントのほか、関節痛向けの市販薬数種にも配合されている注目の成分。ただし、サメの軟骨など高価な材料から抽出するため、同様の効果があり、より安価なカニ殻などから作られる「グルコサミン」より価格が高いのが難点だった。

 今回の研究結果は、お財布の中身が気になる人にはうれしいデータになりそうだ。

 研究では、OA患者120人(平均年齢63歳、8割強が女性)をくじ引きで2グループに分け、コンドロイチン硫酸(1日900mg)またはプラセボを1年間のんでもらった。研究に参加した人は、3カ月ごとに痛みや関節の動かしやすさなどを報告。さらに、試験のスタート時と1年後にX線写真をとって、病気の進み具合(関節裂隙の狭小化)を調べた。

 この試験で変わっているのは、薬ののみ方。まず、全員がくじ引きで当たった薬を3カ月毎日のみ、3カ月はお休みした。そこから3カ月、また毎日のんで、3カ月休薬した。つまり1年間のうち、薬をのんだのは半年だけ。

 こんな変わったのみ方をしたのは、コンドロイチン硫酸に、グルコサミンよりも効果が長続きするというデータがあったためだ。

 すると、痛みなどの自覚症状は、コンドロイチン硫酸をのんだ人で1年後に36%軽くなり、プラセボをのんだ人(23%軽減)よりよくなった。

 また、プラセボをのんだ人では病気が進行していたのに、コンドロイチン硫酸をのんだ人では病気の進行が止まっていた。

 コンドロイチン硫酸を毎日続けてのむと、OAの痛みが軽くなり、病気の進行が遅くなることはわかっていた。だが、3カ月のんで3カ月休むというのみ方でも、同じような効果があることがわかったのは初めて。

 研究を行ったスイスZurich大学リウマチ科のDaniel Uebelhart氏らは、今回の結果を、コンドロイチン硫酸がOAの症状を軽くするだけでなく、休薬期間中も病気の進行が止まったことから、OAの根本的な治療となる(疾患修飾薬である)確かな証拠とみている。

 コンドロイチン硫酸を配合した医薬品は、日本では1960年代からゼリア新薬工業が「コンドロイチンZS錠」を販売していたが、1999年にロート製薬、2002年に佐藤製薬、2003年には小林製薬と武田薬品工業が相次いで発売。

 大日本製薬や協和発酵工業、アサヒビールなども子会社を通してコンドロイチン配合のサプリメントを発売している。

 この論文のタイトルは、「Intermittent treatment of knee osteoarthritis with oral chondroitin sulfate: a one-year, randomized, double-blind, multicenter study versus placebo」。アブストラクトは、こちらまで。(内山郁子)

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